介護の精神と社会

介護という人々を支える仕事について精神面や法制度などを交え 解説しています。

老化と免疫の低下の関係

      2015/11/07


年を取ると体の調子が上がらず、風邪もひきやすくなった気がする

 
このような思いを持っている人が多いようです。

 
年齢を重ね、年を取ると体は老化します。
体が老化する事によって、体が持つ免疫機能も老化し働きが低下するのです。

 
免疫機能は体を健やかに保つ上で重要な働きを担っているので、年を重ねる事でどうして免疫機能が低下するのか、そもそも免疫機能とはなんなのか?という事を考える必要があるのではないでしょうか。

 
この記事では老化と免疫機能の低下の関係について述べています。

 

 
老化と免疫の低下の関係
 

 

免疫機能と老化の関係

免疫機能と老化の関係
人は外敵から身を守るために生体防御機能を備えています。
また、体外から侵入しようとする病原体を見つけだし、それを攻撃して活動を抑え込む能力もあります。

 
この体に備わった機能のことを「免疫機能」といいます。
人体には常に細菌やウイルス、真菌(カビ)など様々な病原体が侵入します。

 
そのすべてが体内に悪影響を及ぼすわけではありませんが、悪影響を及ぼす病原体が侵入しても悪さをしないように免疫機能が働き、人体にダメージを与えないよう活動を抑えます。

 
年を取り、体が老化してくる高齢では、さまざまな身体機能低下がおこり、免疫機能の中心的な役割を果たす「胸腺」も委縮してきます。
免疫に関係する白血球の3割はリンパ球で、体内に入ってくる病原菌を攻撃します。

 
高齢者が感染症にかかりやすくなるのは、免疫機能が低下するためと考えられます。

 

 

 

 

免疫系と老化の関係

免疫系と老化の関係
人体に害を及ぼす異物を抗原と言います。
これに対して体を守ろうと防御するのがリンパ球から分泌される抗体です。

 
免疫系を構成するリンパ球は何種類かあり、その中でも重要な働きをするのが「B細胞(Bリンパ球)」と「T細胞(Tリンパ球)」と「マクロファージ」です。

 
この細胞は異物(抗原)を排除する為に、「抗体」を作り出します。

 

 

 

T細胞について

T細胞には次の二つの細胞があります。

  • ヘルパーT細胞
  • キラーT細胞

 
この二つの内、キラーT細胞は感染細胞にとどまらず、がんなどの細胞にも入り込んで、その名の通り異物を破壊する事が出来る細胞です。

 

 

 

免疫はチームのように体を守る

これらの免疫系は、チームワークをとって私たちの体を守ります。
そして、人体に大量の細菌やウィルスが侵入しても免疫機能が健全な時には体に侵入しようとしてくるものを、倒してくれるのです。

 
リンパ球の通り道は、リンパ管と呼ばれる管ですが、このリンパ管の途中にはリンパ節という、リンパ液をろ過する装置があります。

 
リンパ節に集まったリンパ球が、ここで体内に入ってくる病原菌を攻撃します。ちなみに風邪をひいたときによく腫れる「扁桃腺」もリンパ球の一種です。

 
リンパ管のネットワークが高齢になってきて、体が老化する事でどのように変化するのかは、まだよくわかっていません。
しかし、高齢者はむくみやすいことなどから、リンパ管の流れも低下しているのではないかと考えられます。

 

 

 

 

免疫が低下するとガンにかかりやすくなる

免疫が低下するとガンにかかりやすくなる
高齢になると、感染症や悪性疾患にかかりやすくなります。
国民の死亡率第1位は悪性新生物(がん)ですが、75歳以降になると更に死亡率は増加します。

 
また、女性のがんによる死亡率の第1位は、「大腸がん」です。
腸は細菌やウィルスなどが体の中に侵入しやすい場所なので免疫システムが豊富に備わっています。

 
しかし、体全体の免疫機能が低下すると、免疫機能の監視の目を逃れたガン化した細胞が増殖しやすくなります。
また、腸内細菌の種類や数が変化し、悪玉の細菌が増殖することなども原因と考えられます。

 
高齢になり、体が老化すると免疫機能が低下する事を先ほど紹介しましたが、高齢者にガンが多いのもこれらの免疫機能の低下が大きく関わっていると言えます。

 

 

 

 

免疫機能の低下と結核について

免疫機能の低下と結核について
結核の2012(平成24)年の55.6%が70歳以上です。
これは高齢になり免疫力が低下したために、若いころに感染したが発病せずにいた過去の結核が再燃したり、若いころに獲得したはずの免疫が低下したりするため、新たに感染する為と考えられています。

 
結核にかからない世の中と言われた時代になりましたが、平均寿命が延びた事で、高齢者が増加しました。
この事も関与してか、結核患者が最近増加傾向です。

 
ニュースので、老人福祉施設で結核患者が出た事が報道されるなどの事態も起こっていますので結核に対し世間的に高い関心が寄せられているものと思われます。

 

 

 

 

まとめ

指
この記事のまとめです。

  • 人は外敵から身を守るために生体防御機能を備えています。
  • また、体外から侵入しようとする病原体を見つけだし、それを攻撃して活動を抑え込む能力もあります。
  • この体に備わった機能のことを「免疫機能」といいます。
  • 年を取り、体が老化してくる高齢では、さまざまな身体機能低下がおこり、免疫機能の中心的な役割を果たす「胸腺」も委縮してきます。
  • 高齢者が感染症にかかりやすくなるのは、免疫機能が低下するためと考えられます。
  • 人体に害を及ぼす異物を抗原と言います。
  • これに対して体を守ろうと防御するのがリンパ球から分泌される抗体です。
  • 免疫系を構成するリンパ球は何種類かあり、その中でも重要な働きをするのが「B細胞(Bリンパ球)」と「T細胞(Tリンパ球)」と「マクロファージ」です。
  • 高齢になると、感染症や悪性疾患にかかりやすくなります。国民の死亡率第1位は悪性新生物(がん)ですが、75歳以降になると更に死亡率は増加します。
  • 結核の2012(平成24)年の55.6%が70歳以上です。
  • これは高齢になり免疫力が低下したために、若いころに感染したが発病せずにいた過去の結核が再燃したり、若いころに獲得したはずの免疫が低下したりするため、新たに感染する為と考えられています。

 
今現在、健康なので体に無理をさせ続ける事は体にストレスを抱え続け、体の老化を早めてしまいます。
体の老化が早まる事で、体の免疫機能が低下しガンや結核などの発症につながってしまいます。

 
より体の健康に気を遣い、自分が生まれたときから持っている機能を維持し続ける事が幸せを呼ぶ大原則なのではないでしょうか。

 

 
最後までお読みいただきありがとうございました。

スポンサーリンク




 - , ,

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

年をとる事が日常生活に与える影響
年をとる事が日常生活に与える影響

最近は健康に対する意識やアンチエイジングへの関心の高さが注目される世の中になって …

老化は感覚を大きく変化させる?!
老化は感覚を大きく変化させる?!

体が老化すると体が思うように動かなくなったり、さまざまな病気にかかりやすくなると …