介護の精神と社会

介護という人々を支える仕事について精神面や法制度などを交え 解説しています。

福祉が提供する施設について 

      2015/11/07


日本における福祉では様々な形で生活の場を提供しています。
施設を利用する人が生活する上では、利用する人の状況に応じて適した設備や人材を確保している必要があります。

 
この記事では、日本の福祉が提供する施設、その内容について紹介しています。

 

 
福祉が提供する施設について
 

 

福祉が提供する施設の種類

福祉が提供する施設の種類
日本における住生活を支援する施設として、代表的な施設は次のような施設があります。

  • 養護老人ホーム
  • 軽費老人ホーム(ケアハウス)
  • 福祉ホーム
  • 生活支援ハウス(高齢者生活福祉センター)
  • 有料老人ホーム

 
これらの施設は利用する人の住み処となる物から、定期的に利用する事で、生活を支える物まで様々です。
それぞれの施設の特徴について見ていきましょう。

 

 

 

 

養護老人ホームの特徴

養護老人ホーム
養護老人ホームは、次のような要件に該当する人を入所させ、養護するとともに、その人が自立した日常生活を営む事を目的とした施設です。

  • 65歳以上の者
  • 環境上の理由及び経済的理由により居宅において養護を受ける事が困難

 
また、この施設は社会的活動に参加得るために必要な指導や訓練、その他の援助を行う事を目的としています。

 
養護老人ホームの利用については、市町村の措置によって入所し、利用者負担は応能負担となります。

 

 

 

 

軽費老人ホーム(ケアハウス)の特徴

ケアハウス
 
軽費老人ホーム(ケアハウス)は次のような目的を持った施設です。

  • 無料又は低額な料金で老人を入所させる
  • 食事の提供その他日常生活上必要な便宜を供与する

 
本人または配偶者が60歳以上の高齢者利用対象となり、次のような要件に該当する人が施設と契約する事が出来ます。

  • 身体機能の低下などにより自立した日常生活を営むことに不安があると認められ者
  • 家族による援助を受ける事が困難な者

 
軽費老人ホーム(ケアハウス)は3つのタイプに分類され、「A型」「B型」「ケアハウス」の3種類になります。
それぞれのタイプの特徴は次のような特徴があります。

  • A型 : 食事が提供される
  • B型 : 自炊
  • ケアハウス : 食事の提供とともに、構造を車椅子などでも生活できるバリアフリー構造にする事とされている

 
2008(平成20年)からは軽費老人ホームはケアハウスに一元化する方向で現在整備が進められています。
A型・B型については経過的な位置づけとされていて、現在、新しい施設を建てる事は原則認められていません。

 
2010(平成22)年には、都市部における身体機能が低下した高齢者の居住確保のための「都市型軽費老人ホーム」が創設されております。

 

 

 

 

福祉ホーム

福祉ホーム
福祉ホームは障害者の方の生活の場として設置されているといった特徴があります。
福祉ホームは「障害者総合支援法による都道府県地域生活支援事業および市町村地域生活支援事業の任意事業」の一つに設定されています。

 
福祉ホームの対象者は「家庭環境、住宅事情などから居宅において生活する事が困難な障害者」となっています。

 
日常生活に必要な便宜(サービス利用支援など)を提供するもので、障害者が生活しやすい構造の建物で、建物管理や生活支援を行う「管理人」を配置する事が義務づけられています。

 
利用方法については、利用者と施設が契約することで利用する事が出来ます。

 

 

 

 

生活支援ハウス(高齢者生活福祉センター)

生活支援ハウス
生活支援ハウスは、高齢者に対して次にあげるサービスを提供する目的のある施設です。

  • 介護支援機能
  • 居住機能および交流機能を総合的に提供

 
指定通所介護事業所となる「老人デイサービスセンター」または通所リハビリテーション事業を行う「介護老人保健施設(通所部門)」に居住部門(おおよそ10人程度で上限は20人)を併設する形で設置されます。

 
利用方法は施設と利用者の契約による事が一般的です。

 
この中でも居住部門は心身のハンディキャップに配慮した構造とする事となっていて、提供するサービスとしては居住部門では次のような物があります。

  • 利用者への相談
  • 助言及び緊急時の対応
  • 介護保険等の保険福祉サービスの利用手続き援助

 
必要な介護の提供や通所部門の利用は介護保険制度を利用する事となります。
利用者と地域住民との交流促進の事業にも取り組むこととされており、高齢者が安心して健康で明るい生活を送れるように支援するための施設です。

 

 

 

 

有料老人ホーム

有料老人ホーム
有料老人ホームとは、「老人を入居させ、入浴、排せつ若しくは食事の介護、食事の提供またはその他の日常生活上必要な便宜であって厚生労働省令で定める物の供与をする事業を行う施設」と規定されています。これは老人福祉法第29条で規定されている内容です。

 
有料老人ホームの形態はマンションタイプから介護提供タイプまで様々な物があり、設置・経営主体の制限がないので、社会福祉法人だけでなく公益法人から営利企業まで多様な主体が設置・運営を行っています。

 
有料老人ホームについては、設置者はあらかじめ都道府県知事に施設の内容を届け出る事が義務付けられており、都道府県知事は必要に応じて調査し、帳簿の作成・情報開示などについての違反や入居者への不当な行為などを認めたとき改善を設置者に命令できます。

 
また、全国有料老人ホーム協会が設立されており、有料老人ホームの健全な発展に資する活動を行うとともに、利用者からの苦情解決の受付等の利用者保護の取り組みを推進しています。

 

 

 

 

まとめ

指
この記事のまとめです。

  • 日本における住生活を支援する施設として、代表的な施設は次のような施設があります。
    1. 養護老人ホーム
    2. 軽費老人ホーム(ケアハウス)
    3. 福祉ホーム
    4. 生活支援ハウス(高齢者生活福祉センター)
    5. 有料老人ホーム
  • 養護老人ホームは、次のような要件に該当する人を入所させ、養護するとともに、その人が自立した日常生活を営む事を目的とした施設です。
    1. 65歳以上の者
    2. 環境上の理由及び経済的理由により居宅において養護を受ける事が困難
  • 軽費老人ホーム(ケアハウス)は次のような目的を持った施設です。
    1. 無料又は低額な料金で老人を入所させる
    2. 食事の提供その他日常生活上必要な便宜を供与する
  • 福祉ホームの対象者は「家庭環境、住宅事情などから居宅において生活する事が困難な障害者」となっています。
  • 生活支援ハウスは、高齢者に対して次にあげるサービスを提供する目的のある施設です。
    1. 介護支援機能
    2. 居住機能および交流機能を総合的に提供
  • 有料老人ホームとは、「老人を入居させ、入浴、排せつ若しくは食事の介護、食事の提供またはその他の日常生活上必要な便宜であって厚生労働省令で定める物の供与をする事業を行う施設」です

 

 
施設が足りずなかなか希望する場所に入居する事が難しい時代でありますが、これだけの選択肢があるという事は覚えておいて損はないでしょう。
自分の生活もしかり、家族の生活を支える上で今後必要になってくる知識の中に、これらの福祉が提供する施設がある事を認識しておく事をお勧めします。

 

 
最後までお読みいただきありがとうございました。

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