介護の精神と社会

介護という人々を支える仕事について精神面や法制度などを交え 解説しています。

介護・医療関係者がかかわる制度について

      2015/11/07


介護士は最近では医療機関で働く機会が増えています。
また、仕事の内容としても医療的ケアとして経管栄養や喀痰吸引等の業務を行う事が出来るようになってきています。

 
介護士として、医療的ケアのチームとして働く上では介護士として、医療の事を知っておく事も重要な事です。

 
この記事では介護・医療関係者が関わる制度について述べています。

 

 
介護・医療関係者がかかわる制度について

 

 

介護士が医療制度を理解する事の必要性について

介護士の医療制度を理解する事の必要性について
昨今の日本では、保健医療サービスを提供している事業体が、保健医療サービス事業に加え、福祉サービス事業を展開する事が増えてきています。
この背景には、急速な高齢化による疾病構造の変化があると考えられています。

 
生活習慣病などの慢性疾患が大きな課題となっている高齢社会では、疾病の早期発見・早期治療や健康教育、リハビリテーションなどといった保健医療サービスに加え、身体機能の低下に対応するために、福祉サービスが一体的・連続的になされる事が必要となってきています。

 
介護士の活躍の場も、福祉施設、在宅福祉に加え、医療施設へも広がっており、関係法規や制度についても福祉関係とともに、医療関係についても理解する事が必要になってきています。

 

 

 

 

医療関係者に関する法制度

憲法
では具体的に介護士として、理解しておく必要のある法制度についてみていきましょう。
主に介護士として知っておくべき医療関係に関する法制度については次のような制度があります。

  • 医師法
  • 保健師助産師看護師法
  • 医療法

 
具体的にそれぞれの法律や制度についてみていきましょう。

 

 

 

 

医師法は医師に関する法律

医師法は医師に関する法律
医師は、医療および保健指導をつかさどる事によって、公衆衛生の向上や増進に寄与し、それによって国民の健康な生活を確保する事を任務としています。

 
医師でなければ医行為を業とする事をしてはならないとされ、医師又はこれと紛らわしい名称を用いてはならない事になっています。
医行為を業とする事を「医業」と呼びます。

 
この事を法律として定めた物を医師法と言います。

 
また。医師には次のような業務上の義務がある事を医師法では定めています。

  • 応招義務
  • 無診察治療などの禁止
  • 業務上の秘密を守る義務

 

 

 

応招義務とは

診療に従事する医師は、診察・治療の求めがあった場合には、正当な事由がなければこれを拒んではならないとしています。

 

 

 

無診察治療などの禁止

医師は、自ら診察しないで治療し、診断書や処方箋を公布したり、自ら出産に立ち会わないで出征証明書や死産証書を交付したり、または自ら検案しないで検案書を交付してはならないとしています。

 

 

 

業務上の秘密を守る義務

これは医師法には直接の規定はありませんが、医師もまた業務上知りえた人の秘密を守る義務があります。
刑法および保健医療福祉の関連する法規に特別の規定があります。

 

 

 

 

保健師助産師看護師法は保健師、助産師、看護師に関わる法律

保健師助産師看護師法は保健師、助産師、看護師に関わる法律
保健師助産師看護師法は、保健師、助産師および看護師の資質を向上し、それによって、医療および公衆衛生の向上を目的としています。

 
保健師助産師看護師法に規定される職種としては次のような物があります。

 

  • 保健師
  • 助産師
  • 看護師
  • 准看護師

 
それぞれの職について概要を見ていきましょう。

 

 

 

保健師とは

保険は、保健指導を行う専門職です。

 

 

 

助産師とは

助産師は、除算または妊婦、褥婦もしくは新生児の保健指導を行う専門職です。
助産とは、分娩の解除を行う事で、妊婦に分娩の徴候が現われてから後産が終了して完全に分娩が終わるまでの間、分娩の世話をする事を言います。

 
妊婦とは受胎後分娩開始までの期間における女子をいい、新生児とは出生後、28日未満の乳児を指します。

 

 

 

看護師とは

看護師は、傷病者もしくは褥婦に対する療養上の世話または診療の補助を行う専門職です。
療養上の世話とは、療養中の患者または褥婦に対して、その症状に応じて行う医学的知識及び技術を必要とする世話の事を言います。

 
診療の補助とは、医師・歯科医師が患者を診断・治療する際に行う補助行為の事を指します。

 

 

 

准看護師とは

准看護師は、医師、歯科医師または看護師の指示を受けて、傷病者もしくは褥婦に対する療養上の世話または診療の補助を行う専門職です。

 

 

 

 

医療法とは医療提供の理念や選択の為に必要な法律

医療法とは医療提供の理念や選択の為に必要な法律
医療法は、医療提供の理念を始めとして、次のような事項を定めています。

  • 医療を受ける物による医療に関する適切な選択を支援するために必要な事項
  • 医療の安全を確保する為に必要な事項
  • 病院、診療所および助産師所の開設および管理に関し必要な事項
  • これらの施設の整備並びに医療提供施設相互間の機能分担および業務の連携を推進するために必要な事項

 

 

 

医療法に則った医療施設の定義

医療施設の定義
医療法に則った医療施設の定義としては「病院」「診療所」「助産所」が代表的です。

 
病院とは、医師又は歯科医師が公衆又は特定多数人の為、医業または歯科医業を行う場所であって、20人以上の患者を入院させるための施設を有するものを指します。

 
診療所とは、医師又は歯科医師が公衆又は特定多数人の為の医業または歯科医業を行う場所であって、患者を入院させるための施設を有しないもの、または19人以下の患者を入院させる為の施設を有するもの(有床診療所と呼ぶことがある)を言います。

 
助産所とは、助産師が公衆又は特定多数人の為その業務を行う場所を言います。助産所は妊婦、産婦、または褥婦10人以上の入所施設を有する事は出来ない事とされています。

 
他にも定義されている事はありますが、介護士として最低限理解しておく必要のあるものとしては上記の物が該当するのではないかと思います。

 

 

 

 

医療提供者の責務について

医療提供者の責任について
医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療の担い手は、医療法に規定する医療提供の理念に基づいて、医療を必要とする人に対して、良質かつ適切な医療を行うよう努めるとともに、医療を提供するに当たっては、適切な説明を行い、医療を受ける人の理解と同意を得るよう努めなければならない事とされています。
 
この理解と同意については「インフォームドコンセント」と言われています。
 
また、病院または診療所の管理者は、当該病院または診療所を退院する患者が引き続き療養を必要とする場合には、保健医療サービスまたは福祉サービスを提供する者との連携を図り、退院する患者が適切な環境の元で療養を継続する事が出来るよう配慮しなければならない事とされています。
 

 

 

 

まとめ

指
この記事のまとめです。

  • 生活習慣病などの慢性疾患が大きな課題となっている高齢社会では、疾病の早期発見・早期治療や健康教育、リハビリテーションなどといった保健医療サービスに加え、身体機能の低下に対応するために、福祉サービスが一体的・連続的になされる事が必要となってきています。
  • 介護士の活躍の場も、福祉施設、在宅福祉に加え、医療施設へも広がっており、関係法規や制度についても福祉関係とともに、医療関係についても理解する事が必要になってきています。
  • 主に介護士として知っておくべき医療関係に関する法制度については次のような制度があります。
    1. 医師法
    2. 保健師助産師看護師法
    3. 医療法
  • 医師は、医療および保健指導をつかさどる事によって、公衆衛生の向上や増進に寄与し、それによって国民の健康な生活を確保する事を任務としています。
  • 保健師助産師看護師法は、保健師、助産師および看護師の資質を向上し、それによって、医療および公衆衛生の向上を目的としています。
  • 医療法は、医療提供の理念を始めとして、次のような事項を定めています。
    1. 医療を受ける物による医療に関する適切な選択を支援するために必要な事項
    2. 医療の安全を確保する為に必要な事項
    3. 病院、診療所および助産師所の開設および管理に関し必要な事項
    4. これらの施設の整備並びに医療提供施設相互間の機能分担および業務の連携を推進するために必要な事項
  • 医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療の担い手は、医療法に規定する医療提供の理念に基づいて、医療を必要とする人に対して、良質かつ適切な医療を行うよう努めるとともに、医療を提供するに当たっては、適切な説明を行い、医療を受ける人の理解と同意を得るよう努めなければならない事とされています。

 
最近では医療的ケアとして、介護士が看護師の行っている業務の一部を合法的に行う事が出来るようになってきている運びがあります。
そうなった場合、自分が出来る事と出来ない事を理解する事で、明確な分業を行う事が可能となるでしょう。

 

 
最後までお読みいただきありがとうございました。

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