介護の精神と社会

介護という人々を支える仕事について精神面や法制度などを交え 解説しています。

成年後見制度とは 介護に関係する制度

      2015/11/07


介護の仕事をしていくうえでも、超高齢社会を迎えた日本では成年後見制度について知っておく必要があるでしょう。

 
認知症高齢者や知的障害者、精神障害者などの方で判断能力が不十分な方を支える制度に成年後見制度があります。
成年後見制度では制度を利用する方の法的な行為に関わる事なので、周囲の方がこの制度について理解をする事で日常生活の不安の種を一つ解消する事に繋がります。

 
この記事では成年後見制度について書いています。

 

 
地球 (2)
 

 

成年後見制度とは

ひらめき
 
成年後見制度は、判断能力の不十分な成年者(認知症高齢者、知的障害者、精神障害者など)を保護するための制度です。
成年後見制度は1999(平成11)年に「民法の一部を改正する法律」等の成年後見制度関連四法として成立し、2000(平成12)年から施行されました。

 
この法律は、日本の超高齢社会に対応し、知的障害者や精神障害者等の福祉を充実させるという視点から、次のような新しい理念と、今までの本人の保護の理念との調和を目的として、利用しやすい制度を作るため多くの検討を経て誕生した法律です。

 

 

 

 

成年後見制度が必要になった理由

花を渡す手
 
成年後見制度が必要になった理由を、成年後見制度を利用する人の状況に合わせて考えてみます。

 
認知症、知的障害、精神障害などの理由で、適切な判断を下せない方々は預貯金などの財産の管理、介護サービスや施設への入所に関する契約の締結、居住しているアパートの家賃の支払いや賃貸契約の更新、自宅の増改築のための契約などが必要だとしても、自分で手続きを行うのが難しくなります。

 
また、悪質商法の被害にあう恐れもあります。

 
このような問題から本人を保護し、支援する事が成年後見制度が必要な理由となります。

 

 

 

 

成年後見制度の「法定後見制度」と「任意後見制度」について

面接
 
成年後見制度には次の二つの制度があります。

  • 法定後見制度
  • 任意後見制度

 
それぞれの制度についてみていきましょう。

 

 

 

法定後見制度とは

憲法
 
法定後見制度とは、家庭裁判所から選ばれた補助人・保佐人・成年後見人が次にあげる事を行い本人を保護し、支援する制度です。

  • 本人が代理して契約などの法律行為を行う
  • 本人が自分で法律行為をするときに同意を与える
  • 本人が同意を得ないでした不利益な法律行為を後から取り消す

 
また、法定後見制度は、判断能力の程度など本人の事情に応じて次の三つに支援内容が分けられています。

  • 補助
  • 補佐
  • 後見

 

 

 

任意後見制度とは

指さし
 
任意後見制度は、本人が十分な判断能力があるうちに、前もって自分が選んだ「代理人」に自分の生活、財産管理に関する事務について代理権を与える契約を公証人の作成する「公正証書」で結んでおくものです。

 
この「代理人」が「任意後見人」となり、代理権を与える契約を「任意後見契約」と言います。

 
任意後見制度では、任意後見人が適切に保護・支援するための仕組みとして、家庭裁判所が選任した任意後見監督人が任意後見人を監督するようになっています。

 

 

 

 

成年後見制度に関わる「補助」・「補佐」・「後見」の概要

雲
 
成年後見制度には判断能力の程度など本人の事情に応じて支援内容から「補助」「補佐」「後見」に分けられます。
補助・補佐・後見いずれにおいても、申し立てができる人は次の通りです。

  • 本人
  • 配偶者
  • 四親等内の親族
  • 未成年後見人
  • 検察官
  • 区市町村長 など

 
成年後見制度で「精神上の障害(認知症・知的障害・精神障害・自閉症など)により判断能力が不十分な者のうち、保佐または後見の程度に至らない軽度の状態にある者」として判断された場合は、「補助」が必要であるとされ補助人がつく事となります。

 
「精神上の障害により判断能力が著しく不十分な者」として判断された場合は「保佐」が必要であるとされ保佐人がつく事となります。

 
「精神上の障害により判断能力を常に欠く状況にある者」と判断された場合は「後見」が必要であるとされ後見人がつくことになります。

 

 

 

 

まとめ

指
この記事のまとめです。

  • 成年後見制度は、判断能力の不十分な成年者(認知症高齢者、知的障害者、精神障害者など)を保護するための制度です。
  • 認知症、知的障害、精神障害などの理由で、適切な判断を下せない方々は預貯金などの財産の管理、介護サービスや施設への入所に関する契約の締結、居住しているアパートの家賃の支払いや賃貸契約の更新、自宅の増改築のための契約などが必要だとしても、自分で手続きを行うのが難しくなります。
  • このような問題から本人を保護し、支援する事が成年後見制度が必要な理由となります。
  • 成年後見制度には次の二つの制度があります。
    1. 法定後見制度
    2. 任意後見制度
  • 法定後見制度とは、家庭裁判所から選ばれた補助人・保佐人・成年後見人が次にあげる事を行い本人を保護し、支援する制度です。
    1. 本人が代理して契約などの法律行為を行う
    2. 本人が自分で法律行為をするときに同意を与える
    3. 本人が同意を得ないでした不利益な法律行為を後から取り消す
  • 任意後見制度は、本人が十分な判断能力があるうちに、前もって自分が選んだ「代理人」に自分の生活、財産管理に関する事務について代理権を与える契約を公証人の作成する「公正証書」で結んでおくものです。
  • 成年後見制度には判断能力の程度など本人の事情に応じて支援内容から「補助」「補佐」「後見」に分けられます。

 

 
最後までお読みいただきありがとうございました。

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