生活保護の8つの柱 生活保護の支給について
2017/04/13
社会保障は私たちの生活で不測の事態が起きたとしても安心して生活が送れる事を保障した仕組みです。
社会保障の中には生活保護(公的扶助)制度があり、所得が低いことで生活する事が困難な状態にある生活困窮者に対して支援を行っています。
生活保護の原理原則については「生活保護(公的扶助)の原理と原則 生活保護について知る」で内容について述べさせていただきました。
生活保護は扶助の内容から8つの扶助によって構成されています。
この記事では「生活保護(公的扶助)」の8つの扶助について書いています。
目次:
生活保護 8つの扶助について
生活保護は冒頭でも申し上げた通り、八つの扶助から構成されている扶助で次のような内容となっています。
- 生活扶助
- 教育扶助
- 住宅扶助
- 医療扶助
- 介護扶助
- 出産扶助
- 生業扶助
- 葬祭扶助
生活扶助について
生活扶助の主な扶助内容については次の内容が主な物となっています。
- 衣食その他日常生活の需要を満たすもの
- 移送
支給の方法としては金銭給付となり、お金が支給されます。
主に、日常生活に最低限必要な物が支給されます。
教育扶助について
教育扶助の主な扶助内容については次の内容が主な物となっています。
- 義務教育に伴って必要な教科書その他の学用品
- 義務教育に伴って必要な通学用品
- 学校教育その他教育に伴って必要なもの
支給の方法としては金銭給付となり、お金が支給されます。
教育扶助は教育に最低限必要な物が支給されます。
住宅扶助について
住宅扶助の主な扶助内容については次の内容が主な物となっています。
- 住居(家賃などの支給)
- 補修その他住宅の維持の為に必要なもの
支給の方法としては金銭給付となり、お金が支給されます。
住宅扶助は、生活の衣食住の内、住み処について生活に最低限必要な物が支給されます。
医療扶助について
医療扶助の主な扶助内容については次の内容が主な物となっています。
- 診察
- 薬剤・治療材料
- 治療・施術
- 看護
- 移送
支給の方法としては現物給付となり、サービスや物の給付を受ける事が出来ます。
医療扶助は、傷病等で治療を受ける際に必要な物が支給されます。
介護扶助について
介護扶助の主な扶助内容については次の内容が主な物となっています。
- 居宅介護
- 福祉用具
- 住宅改修
- 施設介護
- 介護予防
- 介護予防福祉用具
- 介護予防住宅改修
- 移送
支給の方法としては現物給付となり、サービスや物の給付を受ける事が出来ます。
介護扶助は、介護が必要となった際に介護に必要なサービスや物品を支給する事で生活を保護する目的があります。
出産扶助について
出産扶助の主な扶助内容については次の内容が主な物となっています。
- 分娩の介助
- 分娩前後の処置
- 衛生材料
支給の方法としては金銭給付となり、お金が支給されます。
出産扶助は、出産時に必要な介助や処置などで安心して出産を行う事を守る目的があります。
生業扶助について
生業扶助の主な扶助内容については次の内容が主な物となっています。
- 生業に必要な資金、器具、資料
- 生業に必要な技能の修得
- 就労の為に必要なもの
支給の方法としては金銭給付となり、お金が支給されます。
生業扶助は、労働に際し、必要な技能や道具について支給する事で経済上の自立を目的としています。
葬祭扶助について
葬祭扶助の主な扶助内容については次の内容が主な物となっています。
- 検案、死体の運搬
- 火葬または埋葬
- 納骨その他火葬の為に必要な物
支給の方法としては金銭給付となり、お金が支給されます。
葬祭扶助は、保護を受ける人が亡くなった場合の葬祭について保護する事を目的としています。
これまでに紹介した八つの扶助によって生活が困難になった人を保護し、社会生活で必要な支援を行っています。
まとめ
この記事のまとめです。
- 生活保護は扶助の内容から8つの扶助によって構成されていて、次のような内容となっています。
- 生活扶助
- 教育扶助
- 住宅扶助
- 医療扶助
- 介護扶助
- 出産扶助
- 生業扶助
- 葬祭扶助
- 生活扶助は日常生活に最低限必要な物が支給されます。
- 教育扶助は教育に最低限必要な物が支給されます。
- 住宅扶助は、生活の衣食住の内、住み処について生活に最低限必要な物が支給されます。
- 医療扶助は、傷病等で治療を受ける際に必要な物が支給されます。
- 介護扶助は、介護が必要となった際に介護に必要なサービスや物品を支給する事で生活を保護する目的があります。
- 出産扶助は、出産時に必要な介助や処置などで安心して出産を行う事を守る目的があります。
- 生業扶助は、労働に際し、必要な技能や道具について支給する事で経済上の自立を目的としています。
- 葬祭扶助は、保護を受ける人が亡くなった場合の葬祭について保護する事を目的としています。
- これまでに紹介した八つの扶助によって生活が困難になった人を保護し、社会生活で必要な支援を行っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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