介護の精神と社会

介護という人々を支える仕事について精神面や法制度などを交え 解説しています。

介護保険における都道府県の役割 介護保険をよく知るために

      2015/11/07


介護保険は現在の日本の介護を行っていく上で中心となる保険です。

 
介護保険が運営される事によって、日本の介護はさまざまな介護サービスを受ける事が出来、介護者の介護の負担を軽減する事が出来たり、介護される本人にとっても生活しやすい環境などが作り上げられているのです。

 
介護保険は国や都道府県、市町村によってさまざまな事業が運営されたり、サービスを展開しています。

 
では、介護保険における都道府県の役割とはなんなのでしょうか?
介護保険における都道府県の役割についてまとめましたのでチェックしていってください。

 

 
介護保険における都道府県の役割 介護保険をよく知るために
 

 

介護保険における都道府県の役割

介護保険における都道府県の役割
介護保険における都道府県の主な役割は、介護保険の保険者である市町村の支援を主に行い、市町村を超えて必要な調整業務なども行う役割を果たします。

介護保険における都道府県の主な役割は次に紹介する通りです。

  • 要介護認定、要支援認定の支援に関する業務
  • 保険者の財源にかかる定率負担、財政安定化基金の運営などの財政支援
  • 事業者、施設に関する業務
  • 介護サービス情報の公表に関する業務
  • 介護支援専門員に関する業務
  • 介護サービス基盤の整備に関する業務
  • その他

 

 

 

要介護認定、要支援認定の支援に関する業務

要介護認定、要支援認定の支援に関する業務
要介護認定、要支援認定の支援に関する業務では要介護認定、要支援認定を受ける申請者の為の窓口の公表を行ったり、調査員に調査の際に必要な情報の連携等を行います。

 

 

 

保険者の財源にかかる定率負担、財政安定化基金の運営などの財政支援

保険者の財源にかかる定率負担、財政安定化基金の運営などの財政支援
保険者の財源にかかる定率負担、財政安定化基金の運営などの財政支援を通して介護保険サービスの利用者を経済的に支援する働きがあります。

 
介護保険における公費の内訳では、都道府県の負担は12.5%となっていて、介護給付、予防給付などの介護サービスに利用されています。

 
財政安定化基金の運営は都道府県に設置され、介護保険の財源が赤字となった時に他の財源から不足した金額を補填する事が無いように、市町村に対して交付や貸付を行います。
都道府県は財政安定化基金に対して、1/3を負担する事となっています。

 
保険者の財源にかかる定率負担、財政安定化基金の運営などの財政支援を通して、財政的な安定が図られるのです。

 

 

 

事業者、施設に関する業務

事業者、施設に関する業務
事業者、施設に関する業務によって、介護サービス事業者を指定したり、介護サービス事業者で守るべき基準等の設定などを行います。
事業者、施設に関する業務では次のような事を行います。

  • 介護サービス事業者・介護施設の指定、または許可
  • 介護サービス事業者・介護施設の指定更新
  • 介護サービス事業者・介護施設の指定の取り消し
  • 介護サービス事業者・介護施設の指導や監督など
  • 介護サービス事業者・介護施設の人員・設備・運営などの基準の設定

 

 

 

介護サービス情報の公表に関する業務

介護サービス情報の公表に関する業務
介護サービス情報の公表に関する業務では介護サービスを利用する要介護者や要支援者などが介護サービス事業者・施設を選ぶ上で参考にするための情報を市町村の枠を超えて都道府県内の全域に公表する事を指します。

 
介護サービス情報の公表は都道府県の責任によって行われます。

 
介護サービス情報の公表に関する業務を見てみると次のような業務があります。

  • 介護サービス事業者・介護施設に対して都道府県に所定事項を報告する事を義務付ける
  • 都道府県に介護サービス事業者・介護施設の報告内容についての事実確認の調査を行う事が出来るように規定する
  • 介護サービス事業者・介護施設の報告内容と事実確認に基づいた介護サービス情報を公表する

 
介護サービス情報は事業者や施設の報告内容、都道府県による事実確認を行う事によって、介護サービス利用者が正確な情報を知る事が出来るように気を付けられています。

 

 

 

介護支援専門員に関する業務

介護支援専門員に関する業務
介護支援専門員に関する業務では、介護支援専門員の登録や専門員証の交付、試験などを実施する事で新たな介護支援専門員の資格の交付や更新を行います。

 
介護支援専門員に関する都道府県の業務については具体的に次のような業務があります。

  • 介護支援専門員の登録
  • 介護支援専門員の登録更新
  • 介護支援専門員証の交付
  • 介護支援専門員の試験および研修の実施など

 

 

 

介護サービス基盤の整備に関する業務

介護サービス基盤の整備に関する業務
介護サービス基盤の整備に関する業務では支援計画の策定や市町村への助言などを通して、介護サービスを運営する上での基準を設ける働きをします。
都道府県の介護サービス基盤の整備に関する業務には具体的に次のような業務があります。

  • 都道府県介護保険事業支援計画の策定(3年ごと)
  • 市町村への助言など

 

 

 

その他

その他
その他の業務では介護保険審査会の設置運営等があります。

 
介護保険審査会の設置運営では、保険者である市町村が行った要介護認定の処分に不服があった場合、審査請求をする際の審理・裁決機関を設置運営をすることなどがこの業務に関係します。

 

 

 

介護保険における都道府県の役割を知る上で知っておきたい知識

介護保険における都道府県の役割を知る上で知っておきたい知識
介護保険に置ける都道府県の役割を知る上で知っておきたい知識について紹介します。
このページでは専門的な情報を提供しているため、紹介する知識について知っておくとよりスムーズに理解する事が出来ます。

 
記事の中で分かり辛い言葉があった場合はこれから紹介する知識を読んでみてください。

 

 

 

介護保険とは

介護保険とは
介護保険とは、介護保険制度と中心として、具体的に介護に関わるサービスを展開する上で中心となる保険です。

 
介護保険は年齢や医療保険の加入状況などを加味して強制的に加入される保険となります。

 
介護保険制度に置ける被保険者は40歳を超えた日本に住むすべての人です。

 
介護保険制度における被保険者を更に詳しく見てみると次のような区分けがされています。

  • 第一号被保険者:65歳以上で市町村の区域内に住所がある者
  • 第二号被保険者:40歳以上65歳未満で市町村の区域内に住所があり、医療保険に加入している者

 
介護保険の加入については、医療保険に加入している事が条件の一つとなるため、基本的に多くの人が40歳になったことを契機に介護保険に加入する事となります。

 
医療保険は国民健康保険や任意保険など、何かしらの医療保険に加入する事が国民として義務付けられているからです。

 
しかし、生活保護の受給者の一部は医療保険に加入しない例外的な措置が取られます。

 
介護保険が適用除外されるケースとしては一部の施設や医療機関に入所・入院中の場合は「介護保険の被保険者とならない」措置が取られます。
基本的に介護保険は強制加入となる保険ですが、特別な理由がある場合はこの限りではありません。

 
施設入所の際に、自分の住む市町村を超えて施設入所をする事もあるでしょう。
施設入所の際、他の市町村に住所が変わる場合については、住所地特例が働き、今まで加入していた市町村の介護保険を利用する事が出来ます。

 
入所先として、住所地特例が認められる場合として、次の施設に入所する際は住所地特例が認められます。

  • 介護保険施設
  • 特定施設
  • 養護老人ホーム

 
介護保険に加入した場合は、加入者としての義務が生じる事になります。
介護保険の被保険者となった場合は次の義務に従う必要があります。

 

  • 保険者の定める保険料を納付する義務
  • 住所変更などの手続きを適切に行う義務

 
介護保険料を納め忘れている場合、介護保険のサービスを利用する事が出来ません。
介護保険サービスを利用するには、納め忘れた介護保険料をさかのぼって納付する事により介護保険サービスを利用する事が出来ます。

 
介護保険の保険給付は大きく介護給付予防給付に分かれます。

 
介護保険を申請した際に行われる要介護認定調査によって要介護と認定された場合は介護給付が、要支援と認定された場合は予防給付が給付される事になります。

 
介護保険のもととなった制度は介護保険制度です。

 
介護保険制度とは介護を必要とする人を社会全体で支える目的でつくられた制度です。
介護保険制度が持つ理念としては介護を必要とする状態となってもできる限り自立した日常生活を営み、人間としての尊厳を全うできるようにする事です。

介護保険とは何かという事は「介護保険とは」で詳しく紹介していますのでチェックしていってください。

 

 

 

要介護認定調査とは

要介護認定調査とは 介護保険を利用する前に
要介護認定調査とは、介護保険利用の申請にあたって、市町村が行う利用者が介護が必要かどうか、必要だとしたらどの程度介護が必要かを判断し、要支援・要介護状態を判断する調査です。

 
要介護認定調査によって利用者の利用できるサービスや、保険給付によって受け取る事が出来る額が決まります。

 
要介護認定では、訪問調査員が自宅や入居中の施設に訪問し、要介護認定に用いるチェック表にもとづき利用者の状況や暮らし、医療が必要な状態などを記録していきます。

 
市区町村では、調査結果をコンピュータ判定調査員の意見書かかりつけ医の意見書をもとに介護認定審査会が審査と判定を行い、「非該当(自立)」「要支援」「要介護」の1~5に区分されます。

 
要介護認定によって判断された区分によって、1ヶ月あたりに介護保険を使って利用できるサービスの限度額が確定するのです。

 
要介護認定調査を受けるには利用者の住所のある市町村に介護保険の利用を申請する事となります。
具体的な申請場所は、市役所の「介護・高齢福祉課」や「地区市民センター」などで申請する事が出来ます。

 
介護保険制度の利用申請にあたって、要介護認定調査には医師の意見書が必要となりますが、介護保険の利用者は特別な対応は必要ありません。

 
市町村から、介護保険の利用申請に記載した主治医宛に主治医意見書の用紙が市役所から送られるからです。
要介護認定における主治医の意見書は、介護保険の申請をした利用者は無料となっています。

 
もし、かかりつけの医者がいないときは、市役所に相談すれば指定医を紹介してくれるので、いない場合は相談しましょう。

 
要介護認定は、介護保険を利用する申請を受けて、次のような流れを経て、利用者に対し介護が必要かどうか、必要だとしたらどの程度必要かを判断し、結果を利用者に通知する事になります。

  1. 市町村に介護保険の利用を申請する。
  2. 市町村による認定調査・主治医の意見書の提出
  3. コンピューターによる要介護認定の一次判定
  4. 介護認定審査会による要介護認定の二次判定
  5. 介護保険の利用申請者への認定通知

 
介護保険の利用を申請し、受理されると介護保険の認定調査が行われます

 
要介護認定調査では次のような調査が行われます。

  • 概況調査
  • 基本調査
  • 特記事項

 
要介護認定の結果が出ると、要介護度の結果が市町村から届きます。
要介護認定の結果通知については、介護保険の申請時に出した介護保険証に、新しく決まった要介護度が記載されて送付されてきます。

 
また、要介護認定の結果通知と共に、居宅介護支援事業所の一覧表も一緒に同封されています。
要介護認定では、訪問調査員が自宅や入居中の施設に訪問し、要介護認定に用いるチェック表にもとづき利用者の状況や暮らし、医療が必要な状態などを記録していきます。

 
要介護認定調査の注意点としては、要介護認定調査を受ける利用者が認知症であった場合、自らは認知症という認識を持つケースは少なく、不安な心境からも、要介護認定の調査時に「自分は大丈夫」という表現をされることが多いようです。

 
訪問調査時は、家族や施設職員が本人の認知症の状況を正確に伝えなければ、的確な要介護認定がされない為、注意が必要です。

 
また、訪問調査員を目の前にすると、介護が必要な状況であるにも関わらず、出来ない事を出来ると言ったりするケースもあります。
自分の生活状況や身体状況について正しく訪問調査員に伝えないと、こちらも的確な要介護認定が行われない為、注意点と言えます。

 
要介護認定調査によって要介護が認定された後、疾病や身体や精神状況の変化が起こった場合など、再度要介護認定調査を受けたい場合があるでしょう。
その場合は要介護・要支援認定の更新を申請する必要があります。

 
要介護認定の有効期間終了前であっても、「区分を変更するための申請」を行う事で、再度要介護認定調査を受ける事が出来ます。

 
要介護認定調査とは何かという事を「要介護認定調査とは 介護保険を利用する前に」で紹介していますのでチェックしていってください。

 

 

 

保険者・被保険者とは

保険者・被保険者とは
保険者とは保険を提供する立場にある人や団体、組織などの事を指します。

 
介護保険制度で言うならば、保険の提供者は市町村や特別区となります。

 
保険者は保険に加入した人に対して、保険サービスを提供するとともに、保険料の徴収や、保険を利用できるかどうかの資格の管理、保険の利用状況、必要な際に、保険を利用できるような整備等、保険加入者の管理も行います。

 
このように、保険を提供する立場にある人や団体、組織の事を保険者と呼ぶのです。

 
被保険者とは保険を利用する立場にある人や組織などの事を指します。
保険者の提供する保険に加入した人は保険サービスを利用する事が出来る被保険者となります。

 
被保険者は保険者の提供する保険サービスに加入し、必要な諸手続きを済ませ、保険料を正しく納付する必要があります。
また、介護保険や健康保険などは日本国民であれば特例を除いて、全員が強制的に加入する事となります。

 
被保険者は保険者に対して、加入申請を行う事で保険に加入し、被保険者となります。
保険者や利用する保険サービスによっては、加入条件などが保険者より明示されていますので、条件などをよく読み加入申請しましょう。

 
このように被保険者は保険を利用する立場にある人や組織、団体の事を指し、保険した人は保険サービスを利用する事が出来るのです。

 
保険者・被保険者とは何かという事については「保険者・被保険者とは」で詳しく紹介していますので参考にしてください。

 

 

 

 

介護保険における都道府県の役割 介護保険をよく知るために まとめ

介護保険における都道府県の役割 介護保険をよく知るために まとめ
介護保険における都道府県の主な役割は、介護保険の保険者である市町村の支援を主に行い、市町村を超えて必要な調整業務なども行う役割を果たします。

 
介護保険における都道府県の主な役割は次に紹介する通りです。

  • 要介護認定、要支援認定の支援に関する業務
  • 保険者の財源にかかる定率負担、財政安定化基金の運営などの財政支援
  • 事業者、施設に関する業務
  • 介護サービス情報の公表に関する業務
  • 介護支援専門員に関する業務
  • 介護サービス基盤の整備に関する業務
  • その他

 
要介護認定、要支援認定の支援に関する業務では要介護認定、要支援認定を受ける申請者の為の窓口の公表を行ったり、調査員に調査の際に必要な情報の連携等を行います。

 
保険者の財源にかかる定率負担、財政安定化基金の運営などの財政支援を通して介護保険サービスの利用者を経済的に支援する働きがあります。

 
事業者、施設に関する業務によって、介護サービス事業者を指定したり、介護サービス事業者で守るべき基準等の設定などを行います。

 
介護サービス情報の公表に関する業務では介護サービスを利用する要介護者や要支援者などが介護サービス事業者・施設を選ぶ上で参考にするための情報を市町村の枠を超えて都道府県内の全域に公表する事を指します。

 
介護支援専門員に関する業務では、介護支援専門員の登録や専門員証の交付、試験などを実施する事で新たな介護支援専門員の資格の交付や更新を行います。

 
介護サービス基盤の整備に関する業務では支援計画の策定や市町村への助言などを通して、介護サービスを運営する上での基準を設ける働きをします。

 
その他の業務では介護保険審査会の設置運営等があります。

 

 
最後までお読みいただきありがとうございました。

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