介護の精神と社会

介護という人々を支える仕事について精神面や法制度などを交え 解説しています。

介護保険における市町村の役割 介護保険をよく知るために

      2017/04/13


介護保険は現在の日本の介護を行っていく上で中心となる保険です。

 
介護保険が運営される事によって、日本の介護はさまざまな介護サービスを受ける事が出来、介護者の介護の負担を軽減する事が出来たり、介護される本人にとっても生活しやすい環境などが作り上げられているのです。

 
介護保険は国や都道府県、市町村によってさまざまな事業が運営されたり、サービスを展開しています。

 
では、介護保険における市町村の役割とはなんなのでしょうか?
介護保険における市町村の役割についてまとめましたのでチェックしていってください。

 

 
介護保険における市町村の役割 介護保険をよく知るために
 

 

介護保険における市町村の役割

介護保険における市町村の役割
介護保険における市町村の役割は、介護保険制度上の保険者となり介護保険の実質的な運営を行うためのさまざまな業務を行う事です。
介護保険制度上では、市町村は保険者となり、介護保険に加入している被保険者の資格管理などの業務などを行います。

 
介護保険制度における市町村の具体的な役割は次の通りです。

  • 被保険者の資格管理に関する業務
  • 要介護認定、要支援認定に関する業務
  • 保険給付に関する業務
  • サービス事業者に関する業務
  • 地域支援事業の実施、地域包括支援センターの設置・運営
  • 市町村介護保険事業計画の策定(3年ごと)
  • 保険料に関する業務
  • 介護保険の財政運営

 

 

 

被保険者の資格管理に関する業務

被保険者の資格管理に関する業務
被保険者の資格管理に関する業務では、市町村に住む人が介護保険の加入要件を満たすかどうかの判断や、現住所の管理、介護保険料の納付、介護保険の被保険者がどの区分の被保険者となるか等の管理をします。

 
介護保険の被保険者が介護保険の利用の申請にあたって介護保険サービスを利用できる条件を満たすかどうかの判断をしています。

 

 

 

要介護認定、要支援認定に関する業務

要介護認定、要支援認定に関する業務
要介護認定、要支援認定に関する業務では、要介護認定、要支援認定を具体的に行うなどして、介護保険の利用申請者の要介護認定・要支援認定を実際に行います。

 
要介護認定、要支援認定に関する業務には次のような業務があります。

  • 要介護・要支援認定事務
  • 介護認定審査会の設置

 

 

 

保険給付に関する業務

保険給付に関する業務
保険給付に関する業務では、具体的に介護保険の被保険者に対して、実際の給付を行います。
保険給付に関する業務で市町村は具体的に次のような業務を行います。

  • 現物給付の介護報酬審査・支払(国民健康保険団体連合会に委託)
  • 償還払いの保険給付の支給
  • 市町村特別給付の実施

 

 

 

サービス事業者に関する業務

サービス事業者に関する業務
サービス事業者に関する業務では、サービス事業者の指定、監督や報告命令、立ち入り調査、各サービス事業者が守るべき基準の設定などを行います。
サービス事業者に関する業務では市町村は具体的に次のような業務を行います。

  • 現物給付の介護報酬審査・支払(国民健康保険団体連合会に委託)
  • 償還払いの保険給付の支給
  • 市町村特別給付の実施

 

 

 

地域支援事業の実施、地域包括支援センターの設置・運営

地域支援事業の実施、地域包括支援センターの設置・運営
地域支援事業の実施、地域包括支援センターの設置・運営によって要支援・要介護になる可能性のある高齢者を対象に、要支援・要介護状態になることを防止するためのサービスや、要介護状態になった場合でも、できるだけ住み慣れた地域で自立した日常生活を営むことができるよう支援できるようにします。

 

 

 

市町村介護保険事業計画の策定(3年ごと)

市町村介護保険事業計画の策定(3年ごと)
市町村介護保険事業計画の策定(3年ごと)では、介護保険事業計画の内、市町村が策定しなければならない市町村介護保険事業計画の策定を行います。

 

 

 

保険料に関する業務

保険料に関する業務
保険料に関する業務では、第一号被保険者の保険料率などの決定を行ったり、保険料の普通徴収を行うなどして、介護保険の保険料の納付に関わる業務を行います。

 
保険料に関する業務で、市町村は具体的に次のような事を行います。

  • 第1号被保険者の保険料率などの決定
  • 介護保険料の普通徴収

 

 

 

介護保険の財政運営

介護保険の財政運営
介護保険の財政運営では、納付された保険料をもとに介護サービス基盤の設置や、地域支援事業の拡大などを通して、介護保険を財政的に運営していきます。

 
介護保険は地域によって特色があり、市町村が介護保険の財政運営を行う事によって、より地域の実情に合わせた介護サービスが提供されやすくなります。

 

 

 

 

介護保険における市町村の役割を知る上で知っておきたい知識

介護保険における市町村の役割を知る上で知っておきたい知識
介護保険に置ける市町村の役割を知る上で知っておきたい知識について紹介します。
このページでは専門的な情報を提供しているため、紹介する知識について知っておくとよりスムーズに理解する事が出来ます。

 
記事の中で分かり辛い言葉があった場合はこれから紹介する知識を読んでみてください。

 

 

 

介護保険とは

介護保険とは
介護保険とは、介護保険制度と中心として、具体的に介護に関わるサービスを展開する上で中心となる保険です。

 
介護保険は年齢や医療保険の加入状況などを加味して強制的に加入される保険となります。

 
介護保険制度に置ける被保険者は40歳を超えた日本に住むすべての人です。

 
介護保険制度における被保険者を更に詳しく見てみると次のような区分けがされています。

  • 第一号被保険者:65歳以上で市町村の区域内に住所がある者
  • 第二号被保険者:40歳以上65歳未満で市町村の区域内に住所があり、医療保険に加入している者

 
介護保険の加入については、医療保険に加入している事が条件の一つとなるため、基本的に多くの人が40歳になったことを契機に介護保険に加入する事となります。

 
医療保険は国民健康保険や任意保険など、何かしらの医療保険に加入する事が国民として義務付けられているからです。

 
しかし、生活保護の受給者の一部は医療保険に加入しない例外的な措置が取られます。

 
介護保険が適用除外されるケースとしては一部の施設や医療機関に入所・入院中の場合は「介護保険の被保険者とならない」措置が取られます。
基本的に介護保険は強制加入となる保険ですが、特別な理由がある場合はこの限りではありません。

 
施設入所の際に、自分の住む市町村を超えて施設入所をする事もあるでしょう。
施設入所の際、他の市町村に住所が変わる場合については、住所地特例が働き、今まで加入していた市町村の介護保険を利用する事が出来ます。

 
入所先として、住所地特例が認められる場合として、次の施設に入所する際は住所地特例が認められます。

  • 介護保険施設
  • 特定施設
  • 養護老人ホーム

 
介護保険に加入した場合は、加入者としての義務が生じる事になります。
介護保険の被保険者となった場合は次の義務に従う必要があります。

 

  • 保険者の定める保険料を納付する義務
  • 住所変更などの手続きを適切に行う義務

 
介護保険料を納め忘れている場合、介護保険のサービスを利用する事が出来ません。
介護保険サービスを利用するには、納め忘れた介護保険料をさかのぼって納付する事により介護保険サービスを利用する事が出来ます。

 
介護保険の保険給付は大きく介護給付予防給付に分かれます。

 
介護保険を申請した際に行われる要介護認定調査によって要介護と認定された場合は介護給付が、要支援と認定された場合は予防給付が給付される事になります。

 
介護保険のもととなった制度は介護保険制度です。

 
介護保険制度とは介護を必要とする人を社会全体で支える目的でつくられた制度です。
介護保険制度が持つ理念としては介護を必要とする状態となってもできる限り自立した日常生活を営み、人間としての尊厳を全うできるようにする事です。

介護保険とは何かという事は「介護保険とは」で詳しく紹介していますのでチェックしていってください。

 

 

 

要介護認定調査とは

要介護認定調査とは 介護保険を利用する前に
要介護認定調査とは、介護保険利用の申請にあたって、市町村が行う利用者が介護が必要かどうか、必要だとしたらどの程度介護が必要かを判断し、要支援・要介護状態を判断する調査です。

 
要介護認定調査によって利用者の利用できるサービスや、保険給付によって受け取る事が出来る額が決まります。

 
要介護認定では、訪問調査員が自宅や入居中の施設に訪問し、要介護認定に用いるチェック表にもとづき利用者の状況や暮らし、医療が必要な状態などを記録していきます。

 
市区町村では、調査結果をコンピュータ判定調査員の意見書かかりつけ医の意見書をもとに介護認定審査会が審査と判定を行い、「非該当(自立)」「要支援」「要介護」の1~5に区分されます。

 
要介護認定によって判断された区分によって、1ヶ月あたりに介護保険を使って利用できるサービスの限度額が確定するのです。

 
要介護認定調査を受けるには利用者の住所のある市町村に介護保険の利用を申請する事となります。
具体的な申請場所は、市役所の「介護・高齢福祉課」や「地区市民センター」などで申請する事が出来ます。

 
介護保険制度の利用申請にあたって、要介護認定調査には医師の意見書が必要となりますが、介護保険の利用者は特別な対応は必要ありません。

 
市町村から、介護保険の利用申請に記載した主治医宛に主治医意見書の用紙が市役所から送られるからです。
要介護認定における主治医の意見書は、介護保険の申請をした利用者は無料となっています。

 
もし、かかりつけの医者がいないときは、市役所に相談すれば指定医を紹介してくれるので、いない場合は相談しましょう。

 
要介護認定は、介護保険を利用する申請を受けて、次のような流れを経て、利用者に対し介護が必要かどうか、必要だとしたらどの程度必要かを判断し、結果を利用者に通知する事になります。

  1. 市町村に介護保険の利用を申請する。
  2. 市町村による認定調査・主治医の意見書の提出
  3. コンピューターによる要介護認定の一次判定
  4. 介護認定審査会による要介護認定の二次判定
  5. 介護保険の利用申請者への認定通知

 
介護保険の利用を申請し、受理されると介護保険の認定調査が行われます

 
要介護認定調査では次のような調査が行われます。

  • 概況調査
  • 基本調査
  • 特記事項

 
要介護認定の結果が出ると、要介護度の結果が市町村から届きます。
要介護認定の結果通知については、介護保険の申請時に出した介護保険証に、新しく決まった要介護度が記載されて送付されてきます。

 
また、要介護認定の結果通知と共に、居宅介護支援事業所の一覧表も一緒に同封されています。
要介護認定では、訪問調査員が自宅や入居中の施設に訪問し、要介護認定に用いるチェック表にもとづき利用者の状況や暮らし、医療が必要な状態などを記録していきます。

 
要介護認定調査の注意点としては、要介護認定調査を受ける利用者が認知症であった場合、自らは認知症という認識を持つケースは少なく、不安な心境からも、要介護認定の調査時に「自分は大丈夫」という表現をされることが多いようです。

 
訪問調査時は、家族や施設職員が本人の認知症の状況を正確に伝えなければ、的確な要介護認定がされない為、注意が必要です。

 
また、訪問調査員を目の前にすると、介護が必要な状況であるにも関わらず、出来ない事を出来ると言ったりするケースもあります。
自分の生活状況や身体状況について正しく訪問調査員に伝えないと、こちらも的確な要介護認定が行われない為、注意点と言えます。

 
要介護認定調査によって要介護が認定された後、疾病や身体や精神状況の変化が起こった場合など、再度要介護認定調査を受けたい場合があるでしょう。
その場合は要介護・要支援認定の更新を申請する必要があります。

 
要介護認定の有効期間終了前であっても、「区分を変更するための申請」を行う事で、再度要介護認定調査を受ける事が出来ます。

 
要介護認定調査とは何かという事を「要介護認定調査とは 介護保険を利用する前に」で紹介していますのでチェックしていってください。

 

 

 

保険者・被保険者とは

保険者・被保険者とは
保険者とは保険を提供する立場にある人や団体、組織などの事を指します。

 
介護保険制度で言うならば、保険の提供者は市町村や特別区となります。

 
保険者は保険に加入した人に対して、保険サービスを提供するとともに、保険料の徴収や、保険を利用できるかどうかの資格の管理、保険の利用状況、必要な際に、保険を利用できるような整備等、保険加入者の管理も行います。

 
このように、保険を提供する立場にある人や団体、組織の事を保険者と呼ぶのです。

 
被保険者とは保険を利用する立場にある人や組織などの事を指します。
保険者の提供する保険に加入した人は保険サービスを利用する事が出来る被保険者となります。

 
被保険者は保険者の提供する保険サービスに加入し、必要な諸手続きを済ませ、保険料を正しく納付する必要があります。
また、介護保険や健康保険などは日本国民であれば特例を除いて、全員が強制的に加入する事となります。

 
被保険者は保険者に対して、加入申請を行う事で保険に加入し、被保険者となります。
保険者や利用する保険サービスによっては、加入条件などが保険者より明示されていますので、条件などをよく読み加入申請しましょう。

 
このように被保険者は保険を利用する立場にある人や組織、団体の事を指し、保険した人は保険サービスを利用する事が出来るのです。

 
保険者・被保険者とは何かという事については「保険者・被保険者とは」で詳しく紹介していますので参考にしてください。

 

 

 

地域支援事業とは

地域支援事業とは 介護保険制度
地域支援事業とは、要支援・要介護になる可能性のある高齢者を対象に、要支援・要介護状態になることを防止するためのサービスや、要介護状態になった場合でも、できるだけ住み慣れた地域で自立した日常生活を営むことができるよう支援するための事業のことです。

 
地域支援事業は大きく3つの事業から成り立っていて次のような事業があります。

  • 介護予防事業
  • 包括的支援事業
  • 任意事業
  • 介護予防・日常生活支援総合事業

 
介護予防事業とは、65歳以上の方を対象に「介護が必要となる状態を予防する事」を目的にした事業です。

 
介護予防事業の種類は、対象としている人によって次の事業に大きく分ける事が出来ます。

  • 一次予防事業
  • 二次予防事業

 
包括的支援事業とは地域のケアマネジメントを総合的に行うために、次に紹介する事を実践する事業のことです。

  • 介護予防ケアマネジメント
  • 総合相談や支援
  • 権利擁護事業
  • ケアマネジメント支援

 
任意事業とは、地域支援事業の事業の一つで、介護保険の被保険者、介護者、その他それぞれの事業として市町村が認めるものを対象に、地域の実情に応じて、市町村の判断で任意に実施できる事業のことです。

 
任意事業は介護保険法によって次の事業を任意事業として定め、認めています。

  • 介護給付等費用適正化事業
  • 家族介護支援事業
  • その他の事業

 
介護予防・日常生活支援総合事業とは要支援や要介護者のみならず、現在元気な高齢者まで要支援・要介護の状態とならないよう日常生活の自立を支援する事業です。

 
介護予防・日常生活支援総合事業は次のサービス・事業によって構成されています。

  • 介護予防・生活支援サービス
  • 一般介護予防事業

 
地域支援事業とは何かという事を「地域支援事業とは」で詳しく紹介していますのでチェックしていって下さい。
 

 

 

介護保険の第一号被保険者とは

介護保険の第一号被保険者とは
介護保険の第一号被保険者とは、市町村の区域内に住所があり65歳以上の人が介護保険の被保険者として与えられる区分です。

 
介護保険には保険者・被保険者という言葉がよく出てきます。
保険者・被保険者とは何かという事について言葉の意味を理解して介護保険の理解が出来るとより保険の利用を賢く出来ます。

 
保険者とは保険を提供する立場にある人や団体、組織などの事を指します。

 
被保険者とは保険を利用する立場にある人や組織などの事を指します。
保険者の提供する保険に加入した人は保険サービスを利用する事が出来る被保険者となります。

 
介護保険の第一号被保険者について理解するには介護保険の概要を知っておくと理解しやすいでしょう。

 
介護保険とは、介護保険制度と中心として、具体的に介護に関わるサービスを展開する上で中心となる保険です。

 
介護保険は年齢や医療保険の加入状況などを加味して強制的に加入される保険となります。

 
介護保険の第一号被保険者については「介護保険の第一号被保険者とは」で詳しく紹介しているのでチェックしていってください。

 

 

 

 

介護保険における市町村の役割 介護保険をよく知るために まとめ

介護保険における市町村の役割 介護保険をよく知るために まとめ
介護保険における市町村の役割は、介護保険制度上の保険者となり介護保険の実質的な運営を行うためのさまざまな業務を行う事です。
介護保険制度上では、市町村は保険者となり、介護保険に加入している被保険者の資格管理などの業務などを行います。

 
介護保険制度における市町村の具体的な役割は次の通りです。

  • 被保険者の資格管理に関する業務
  • 要介護認定、要支援認定に関する業務
  • 保険給付に関する業務
  • サービス事業者に関する業務
  • 地域支援事業の実施、地域包括支援センターの設置・運営
  • 市町村介護保険事業計画の策定(3年ごと)
  • 保険料に関する業務
  • 介護保険の財政運営

 
被保険者の資格管理に関する業務では、市町村に住む人が介護保険の加入要件を満たすかどうかの判断や、現住所の管理、介護保険料の納付、介護保険の被保険者がどの区分の被保険者となるか等の管理をします。

 
要介護認定、要支援認定に関する業務では、要介護認定、要支援認定を具体的に行うなどして、介護保険の利用申請者の要介護認定・要支援認定を実際に行います。

 
保険給付に関する業務では、具体的に介護保険の被保険者に対して、実際の給付を行います。

 
サービス事業者に関する業務では、サービス事業者の指定、監督や報告命令、立ち入り調査、各サービス事業者が守るべき基準の設定などを行います。

 
地域支援事業の実施、地域包括支援センターの設置・運営によって要支援・要介護になる可能性のある高齢者を対象に、要支援・要介護状態になることを防止するためのサービスや、要介護状態になった場合でも、できるだけ住み慣れた地域で自立した日常生活を営むことができるよう支援できるようにします。

 
市町村介護保険事業計画の策定(3年ごと)では、介護保険事業計画の内、市町村が策定しなければならない市町村介護保険事業計画の策定を行います。

 
保険料に関する業務では、第一号被保険者の保険料率などの決定を行ったり、保険料の普通徴収を行うなどして、介護保険の保険料の納付に関わる業務を行います。

 
介護保険の財政運営では、納付された保険料をもとに介護サービス基盤の設置や、地域支援事業の拡大などを通して、介護保険を財政的に運営していきます。

 

 
最後までお読みいただきありがとうございました。

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