介護の精神と社会

介護という人々を支える仕事について精神面や法制度などを交え 解説しています。

介護保険における国・都道府県・市町村の役割

      2015/11/07


介護保険は現代の日本における介護を担っていく上で中心となる保険です。
介護保険は国・都道府県・市町村などがそれぞれ役割を持って運営されています。

国・都道府県・市町村がそれぞれの役割を果たし、各機関で連携をとる事で、介護保険のシステムが出来上がっています。

では、介護保険で国・都道府県・市町村はそれぞれどのような役割を持っているのでしょうか?
また、国・都道府県・市町村は介護保険のどのような業務を行っているのでしょうか。

介護保険における国・都道府県・市町村の役割についてまとめましたのでチェックしていってください。

 

 
介護保険における国・都道府県・市町村の役割
 

 

介護保険とは

介護保険とは
介護保険とは、介護保険制度と中心として、具体的に介護に関わるサービスを展開する上で中心となる保険です。

 
介護保険は年齢や医療保険の加入状況などを加味して強制的に加入される保険となります。

 
介護保険制度に置ける被保険者は40歳を超えた日本に住むすべての人です。

 
介護保険制度における被保険者を更に詳しく見てみると次のような区分けがされています。

  • 第一号被保険者:65歳以上で市町村の区域内に住所がある者
  • 第二号被保険者:40歳以上65歳未満で市町村の区域内に住所があり、医療保険に加入している者

 
介護保険の加入については、医療保険に加入している事が条件の一つとなるため、基本的に多くの人が40歳になったことを契機に介護保険に加入する事となります。

 
医療保険は国民健康保険や任意保険など、何かしらの医療保険に加入する事が国民として義務付けられているからです。

 
しかし、生活保護の受給者の一部は医療保険に加入しない例外的な措置が取られます。

 
介護保険が適用除外されるケースとしては一部の施設や医療機関に入所・入院中の場合は「介護保険の被保険者とならない」措置が取られます。
基本的に介護保険は強制加入となる保険ですが、特別な理由がある場合はこの限りではありません。

 
施設入所の際に、自分の住む市町村を超えて施設入所をする事もあるでしょう。
施設入所の際、他の市町村に住所が変わる場合については、住所地特例が働き、今まで加入していた市町村の介護保険を利用する事が出来ます。

 
入所先として、住所地特例が認められる場合として、次の施設に入所する際は住所地特例が認められます。

  • 介護保険施設
  • 特定施設
  • 養護老人ホーム

 
介護保険に加入した場合は、加入者としての義務が生じる事になります。
介護保険の被保険者となった場合は次の義務に従う必要があります。

 

  • 保険者の定める保険料を納付する義務
  • 住所変更などの手続きを適切に行う義務

 
介護保険料を納め忘れている場合、介護保険のサービスを利用する事が出来ません。
介護保険サービスを利用するには、納め忘れた介護保険料をさかのぼって納付する事により介護保険サービスを利用する事が出来ます。

 
介護保険の保険給付は大きく介護給付予防給付に分かれます。

 
介護保険を申請した際に行われる要介護認定調査によって要介護と認定された場合は介護給付が、要支援と認定された場合は予防給付が給付される事になります。

 
介護保険のもととなった制度は介護保険制度です。

 
介護保険制度とは介護を必要とする人を社会全体で支える目的でつくられた制度です。
介護保険制度が持つ理念としては介護を必要とする状態となってもできる限り自立した日常生活を営み、人間としての尊厳を全うできるようにする事です。

 
介護保険とは何かという事については「介護保険とは」で詳しく紹介していますのでチェックしていってください。
 

 

 

 

介護保険における国・都道府県・市町村の役割は違う

介護保険における国・都道府県・市町村の役割は違う
介護保険における国・都道府県・市町村はそれぞれの特性を生かして、異なった役割を持っています。

 
国は主に大きな方針をまとめ、介護保険を運営する上で必要となる理念や基準などを設け、更に決まり事や指針などを公表する上で必要な機能を多く持っています。

 
都道府県は国よりもより地域に近い形で市町村を支える事に長けていて、市町村では行う事ができないような広域的な業務を行える特徴をもっています。

 
市町村は、より地域に近い形で介護保険の加入者を支える事に長けています。

 
このような特徴を持って、介護保険では国・都道府県・市町村それぞれに適した形で介護保険を運営しているのです。

 

 

 

 

介護保険における国の役割

介護保険における国の役割 介護保険をよく知るために
介護保険における国の役割としては、介護保険制度等の制度の枠組みを決め、国全体として介護をどのように行っていくべき全体的な方向付けを行う役割があります。

 
介護保険における具体的な国の役割としては次の通りとなります。

  • 介護に関わる制度の運営に必要な基準などの設定
  • 保険者の財源にかかる定率の負担、調整交付金の交付、財政安定化基金への拠出などの財政負担
  • 介護サービス基盤の整備に関する事
  • 介護保険事業の円滑な運営のための市町村、都道府県などに対する助言・監督・指導

 
介護に関わる制度の運営に必要案基準などの設定では、介護に関わる制度を運営していくうえで必要な基準を設けたり、制度を利用できる人の要件、制度を利用してサービス提供できる事業等の規定や基準について設けます。

 
介護サービス基盤の整備に関する事については、特養・老健・グループホーム・小規模多機能事業所等の介護拠点を整備したり、市町村によって運営される地域密着型サービスの整備に関わる交付金を拡張・充実させます。

 
介護サービス基盤は介護基盤とも呼ばれ、介護施設やサービス提供に関わる経済的な援助を行うフローなどが介護基盤となります。

 
介護保険事業の円滑な運営のための市町村、都道府県などに対する助言・監督・指導では、国が定めた方針や基準に則って介護保険事業を運営する為の助言・監督・指導を行います。

介護保険における国の役割については「介護保険における国の役割 介護保険をよく知るために」で詳しく紹介していますのでチェックしていってください。

 

 

 

 

介護保険における都道府県の役割

介護保険における都道府県の役割 介護保険をよく知るために
介護保険における都道府県の主な役割は、介護保険の保険者である市町村の支援を主に行い、市町村を超えて必要な調整業務なども行う役割を果たします。

 
介護保険における都道府県の主な役割は次に紹介する通りです。

  • 要介護認定、要支援認定の支援に関する業務
  • 保険者の財源にかかる定率負担、財政安定化基金の運営などの財政支援
  • 事業者、施設に関する業務
  • 介護サービス情報の公表に関する業務
  • 介護支援専門員に関する業務
  • 介護サービス基盤の整備に関する業務
  • その他

 
要介護認定、要支援認定の支援に関する業務では要介護認定、要支援認定を受ける申請者の為の窓口の公表を行ったり、調査員に調査の際に必要な情報の連携等を行います。

 
保険者の財源にかかる定率負担、財政安定化基金の運営などの財政支援を通して介護保険サービスの利用者を経済的に支援する働きがあります。

 
事業者、施設に関する業務によって、介護サービス事業者を指定したり、介護サービス事業者で守るべき基準等の設定などを行います。

 
介護サービス情報の公表に関する業務では介護サービスを利用する要介護者や要支援者などが介護サービス事業者・施設を選ぶ上で参考にするための情報を市町村の枠を超えて都道府県内の全域に公表する事を指します。

 
介護支援専門員に関する業務では、介護支援専門員の登録や専門員証の交付、試験などを実施する事で新たな介護支援専門員の資格の交付や更新を行います。

 
介護サービス基盤の整備に関する業務では支援計画の策定や市町村への助言などを通して、介護サービスを運営する上での基準を設ける働きをします。

 
その他の業務では介護保険審査会の設置運営等があります。

 
介護保険における都道府県の役割については「介護保険における都道府県の役割 介護保険をよく知るために」で詳しく紹介していますのでチェックしていってください。

 

 

 

 

介護保険における市町村の役割

介護保険における市町村の役割 介護保険をよく知るために
介護保険における市町村の役割は、介護保険制度上の保険者となり介護保険の実質的な運営を行うためのさまざまな業務を行う事です。
介護保険制度上では、市町村は保険者となり、介護保険に加入している被保険者の資格管理などの業務などを行います。

 
介護保険制度における市町村の具体的な役割は次の通りです。

  • 被保険者の資格管理に関する業務
  • 要介護認定、要支援認定に関する業務
  • 保険給付に関する業務
  • サービス事業者に関する業務
  • 地域支援事業の実施、地域包括支援センターの設置・運営
  • 市町村介護保険事業計画の策定(3年ごと)
  • 保険料に関する業務
  • 介護保険の財政運営

 
被保険者の資格管理に関する業務では、市町村に住む人が介護保険の加入要件を満たすかどうかの判断や、現住所の管理、介護保険料の納付、介護保険の被保険者がどの区分の被保険者となるか等の管理をします。

 
要介護認定、要支援認定に関する業務では、要介護認定、要支援認定を具体的に行うなどして、介護保険の利用申請者の要介護認定・要支援認定を実際に行います。

 
保険給付に関する業務では、具体的に介護保険の被保険者に対して、実際の給付を行います。

 
サービス事業者に関する業務では、サービス事業者の指定、監督や報告命令、立ち入り調査、各サービス事業者が守るべき基準の設定などを行います。

 
地域支援事業の実施、地域包括支援センターの設置・運営によって要支援・要介護になる可能性のある高齢者を対象に、要支援・要介護状態になることを防止するためのサービスや、要介護状態になった場合でも、できるだけ住み慣れた地域で自立した日常生活を営むことができるよう支援できるようにします。

 
市町村介護保険事業計画の策定(3年ごと)では、介護保険事業計画の内、市町村が策定しなければならない市町村介護保険事業計画の策定を行います。

 
保険料に関する業務では、第一号被保険者の保険料率などの決定を行ったり、保険料の普通徴収を行うなどして、介護保険の保険料の納付に関わる業務を行います。

 
介護保険の財政運営では、納付された保険料をもとに介護サービス基盤の設置や、地域支援事業の拡大などを通して、介護保険を財政的に運営していきます。

 
介護保険における市町村の役割は「介護保険における市町村の役割 介護保険をよく知るために」で詳しく紹介しているのでチェックしていってください。

 

 

 

介護保険における国・都道府県・市町村の役割 まとめ

介護保険における国・都道府県・市町村の役割 まとめ
介護保険とは、介護保険制度と中心として、具体的に介護に関わるサービスを展開する上で中心となる保険です。
介護保険における国・都道府県・市町村はそれぞれの特性を生かして、異なった役割を持っています。

 
介護保険における国の役割としては、介護保険制度等の制度の枠組みを決め、国全体として介護をどのように行っていくべき全体的な方向付けを行う役割があります。

 
介護保険における具体的な国の役割としては次の通りとなります。

  • 介護に関わる制度の運営に必要な基準などの設定
  • 保険者の財源にかかる定率の負担、調整交付金の交付、財政安定化基金への拠出などの財政負担
  • 介護サービス基盤の整備に関する事
  • 介護保険事業の円滑な運営のための市町村、都道府県などに対する助言・監督・指導

 
介護保険における都道府県の主な役割は、介護保険の保険者である市町村の支援を主に行い、市町村を超えて必要な調整業務なども行う役割を果たします。

 
介護保険における都道府県の主な役割は次に紹介する通りです。

  • 要介護認定、要支援認定の支援に関する業務
  • 保険者の財源にかかる定率負担、財政安定化基金の運営などの財政支援
  • 事業者、施設に関する業務
  • 介護サービス情報の公表に関する業務
  • 介護支援専門員に関する業務
  • 介護サービス基盤の整備に関する業務
  • その他

 
介護保険における市町村の役割は、介護保険制度上の保険者となり介護保険の実質的な運営を行うためのさまざまな業務を行う事です。
介護保険制度上では、市町村は保険者となり、介護保険に加入している被保険者の資格管理などの業務などを行います。

 
介護保険制度における市町村の具体的な役割は次の通りです。

  • 被保険者の資格管理に関する業務
  • 要介護認定、要支援認定に関する業務
  • 保険給付に関する業務
  • サービス事業者に関する業務
  • 地域支援事業の実施、地域包括支援センターの設置・運営
  • 市町村介護保険事業計画の策定(3年ごと)
  • 保険料に関する業務
  • 介護保険の財政運営

 

 
最後までお読みいただきありがとうございました。

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