介護の精神と社会

介護という人々を支える仕事について精神面や法制度などを交え 解説しています。

介護保険の自己負担額

      2015/11/07


介護保険を利用する上で、気になるのは介護サービスを利用する自分、もしくは家族はどれくらい自己負担となるのかということでしょう。
介護にはいろいろなサービスが必要だし、それぞれのサービスを組み合わせて使うと利用料も馬鹿にならないのではないか。

 
今後の生活を考える上でも介護保険の自己負担額について気になる物です。

 
介護保険の自己負担額について簡単でわかりやすいよう、まとめたので是非チェックしていってください。

 

 
介護保険の自己負担額
 

 

介護保険の自己負担額について

介護保険の自己負担額について
介護保険制度においては、サービス利用の際、原則として所得に関わらずサービス費用の総額の一定割合を利用者が負担する応益負担となっています。
自己負担の割合は費用の1割と定められ、残りの9割が保険給付になります。

 
ただし、次にあげるケアマネジメントについては利用者負担はなく、10割全額が保険給付となり、利用者は無料で利用する事が出来ます。

  • 居宅介護支援
  • 介護予防支援

 

 

 

 

要介護・要支援認定の支給限度額を超えた場合の利用者負担

要介護・要支援認定の支給限度額を超えた場合の利用者負担
介護保険の利用申請時におこなわれた要介護・要支援認定調査によって認定された要介護・要支援によって決められている支給限度額を超えて介護サービスの利用をした場合は、支給限度額を超過した分は全額利用者の自己負担となります。

 

 

 

 

介護保険の保険給付の対象外となっているサービスの利用者負担

介護保険の保険給付の対象外となっているサービスの利用者負担
介護保険の保険給付の対象外となっているサービスを利用した場合は、サービス利用にかかる費用は全額利用者負担となります。

 
介護保険の保険給付の対象外となっているサービスで、保険給付を受ける事が出来ない主なサービスは次のような物があります。
必ずチェックしておきましょう。
 

  • 食費
  • 施設入所時の居住費・短期入所時の滞在費
  • 特定施設やグループホームでの家賃・管理費など
  • 日常生活費・特別なサービスの費用
  • 施設入所時の特別室の費用
  • 訪問・通所サービスの際の「通常の営業地以外」でのサービス利用時の交通費

 
このうち、低所得者が負担する施設入所時の居住費・食費と短期入所時の滞在費・食費については、軽減措置として「特定入所者介護サービス費」の給付が行われます。

 

 

 

 

介護保険の自己負担額を知る上で知っておきたい知識

介護保険の自己負担額を知る上で知っておきたい知識
介護保険の自己負担額を知る上で知っておくと理解がスムーズになる知識について紹介します。
このページでは専門的な内容を紹介していますので、これから紹介する内容を知っておくとより理解がスムーズになります。

 
わかりずらい用語や言葉があった場合は、参考にしてください。

 

 

 

介護保険とは

介護保険とは
介護保険とは、介護保険制度と中心として、具体的に介護に関わるサービスを展開する上で中心となる保険です。

 
介護保険は年齢や医療保険の加入状況などを加味して強制的に加入される保険となります。

 
介護保険制度に置ける被保険者は40歳を超えた日本に住むすべての人です。

 
介護保険制度における被保険者を更に詳しく見てみると次のような区分けがされています。

  • 第一号被保険者:65歳以上で市町村の区域内に住所がある者
  • 第二号被保険者:40歳以上65歳未満で市町村の区域内に住所があり、医療保険に加入している者

 
介護保険の加入については、医療保険に加入している事が条件の一つとなるため、基本的に多くの人が40歳になったことを契機に介護保険に加入する事となります。

 
医療保険は国民健康保険や任意保険など、何かしらの医療保険に加入する事が国民として義務付けられているからです。

 
しかし、生活保護の受給者の一部は医療保険に加入しない例外的な措置が取られます。

 
介護保険が適用除外されるケースとしては一部の施設や医療機関に入所・入院中の場合は「介護保険の被保険者とならない」措置が取られます。
基本的に介護保険は強制加入となる保険ですが、特別な理由がある場合はこの限りではありません。

 
施設入所の際に、自分の住む市町村を超えて施設入所をする事もあるでしょう。
施設入所の際、他の市町村に住所が変わる場合については、住所地特例が働き、今まで加入していた市町村の介護保険を利用する事が出来ます。

 
入所先として、住所地特例が認められる場合として、次の施設に入所する際は住所地特例が認められます。

  • 介護保険施設
  • 特定施設
  • 養護老人ホーム

 
介護保険に加入した場合は、加入者としての義務が生じる事になります。
介護保険の被保険者となった場合は次の義務に従う必要があります。

 

  • 保険者の定める保険料を納付する義務
  • 住所変更などの手続きを適切に行う義務

 
介護保険料を納め忘れている場合、介護保険のサービスを利用する事が出来ません。
介護保険サービスを利用するには、納め忘れた介護保険料をさかのぼって納付する事により介護保険サービスを利用する事が出来ます。

 
介護保険の保険給付は大きく介護給付予防給付に分かれます。

 
介護保険を申請した際に行われる要介護認定調査によって要介護と認定された場合は介護給付が、要支援と認定された場合は予防給付が給付される事になります。

 
介護保険のもととなった制度は介護保険制度です。

 
介護保険制度とは介護を必要とする人を社会全体で支える目的でつくられた制度です。
介護保険制度が持つ理念としては介護を必要とする状態となってもできる限り自立した日常生活を営み、人間としての尊厳を全うできるようにする事です。

 
介護保険とは何かという事を「介護保険制度とは」で簡単でわかりやすいよう紹介していますのでチェックしていってください。
 

 

 

要介護認定調査とは

要介護認定調査とは 介護保険を利用する前に
要介護認定調査とは、介護保険利用の申請にあたって、市町村が行う利用者が介護が必要かどうか、必要だとしたらどの程度介護が必要かを判断し、要支援・要介護状態を判断する調査です。

 
要介護認定調査によって利用者の利用できるサービスや、保険給付によって受け取る事が出来る額が決まります。

 
要介護認定では、訪問調査員が自宅や入居中の施設に訪問し、要介護認定に用いるチェック表にもとづき利用者の状況や暮らし、医療が必要な状態などを記録していきます。

 
市区町村では、調査結果をコンピュータ判定調査員の意見書かかりつけ医の意見書をもとに介護認定審査会が審査と判定を行い、「非該当(自立)」「要支援」「要介護」の1~5に区分されます。

 
要介護認定によって判断された区分によって、1ヶ月あたりに介護保険を使って利用できるサービスの限度額が確定するのです。

 
要介護認定調査を受けるには利用者の住所のある市町村に介護保険の利用を申請する事となります。
具体的な申請場所は、市役所の「介護・高齢福祉課」や「地区市民センター」などで申請する事が出来ます。

 
介護保険制度の利用申請にあたって、要介護認定調査には医師の意見書が必要となりますが、介護保険の利用者は特別な対応は必要ありません。

 
市町村から、介護保険の利用申請に記載した主治医宛に主治医意見書の用紙が市役所から送られるからです。
要介護認定における主治医の意見書は、介護保険の申請をした利用者は無料となっています。

 
もし、かかりつけの医者がいないときは、市役所に相談すれば指定医を紹介してくれるので、いない場合は相談しましょう。

 
要介護認定は、介護保険を利用する申請を受けて、次のような流れを経て、利用者に対し介護が必要かどうか、必要だとしたらどの程度必要かを判断し、結果を利用者に通知する事になります。

  1. 市町村に介護保険の利用を申請する。
  2. 市町村による認定調査・主治医の意見書の提出
  3. コンピューターによる要介護認定の一次判定
  4. 介護認定審査会による要介護認定の二次判定
  5. 介護保険の利用申請者への認定通知

 
介護保険の利用を申請し、受理されると介護保険の認定調査が行われます

 
要介護認定調査では次のような調査が行われます。

  • 概況調査
  • 基本調査
  • 特記事項

 
要介護認定の結果が出ると、要介護度の結果が市町村から届きます。
要介護認定の結果通知については、介護保険の申請時に出した介護保険証に、新しく決まった要介護度が記載されて送付されてきます。

 
また、要介護認定の結果通知と共に、居宅介護支援事業所の一覧表も一緒に同封されています。
要介護認定では、訪問調査員が自宅や入居中の施設に訪問し、要介護認定に用いるチェック表にもとづき利用者の状況や暮らし、医療が必要な状態などを記録していきます。

 
要介護認定調査の注意点としては、要介護認定調査を受ける利用者が認知症であった場合、自らは認知症という認識を持つケースは少なく、不安な心境からも、要介護認定の調査時に「自分は大丈夫」という表現をされることが多いようです。

 
訪問調査時は、家族や施設職員が本人の認知症の状況を正確に伝えなければ、的確な要介護認定がされない為、注意が必要です。

 
また、訪問調査員を目の前にすると、介護が必要な状況であるにも関わらず、出来ない事を出来ると言ったりするケースもあります。
自分の生活状況や身体状況について正しく訪問調査員に伝えないと、こちらも的確な要介護認定が行われない為、注意点と言えます。

 
要介護認定調査によって要介護が認定された後、疾病や身体や精神状況の変化が起こった場合など、再度要介護認定調査を受けたい場合があるでしょう。
その場合は要介護・要支援認定の更新を申請する必要があります。

 
要介護認定の有効期間終了前であっても、「区分を変更するための申請」を行う事で、再度要介護認定調査を受ける事が出来ます。

 
要介護認定調査とは何かという事を「要介護認定調査とは 介護保険を利用する前に」で簡単でわかりやすいよう紹介していますのでチェックしていってください。
 

 

 

要介護とは

要介護とは 要介護認定調査の結果について
要介護の認定を受けるには要介護認定調査を受ける必要があります。

要介護認定調査とは、介護保険利用の申請にあたって、市町村が行う利用者が介護が必要かどうか、必要だとしたらどの程度介護が必要かを判断し、要支援・要介護状態を判断する調査です。

 
要介護認定調査によって利用者の利用できるサービスや、保険給付によって受け取る事が出来る額が決まります。

要介護とは生活を送る上で自分自身では生活を送る事が難しく、現在、介護が必要である状態である事の事を指します。
要介護認定調査において、現在、介護が必要であると判断された場合「要介護」の区分が利用者に資格として付与される事となります。

 
要介護認定調査において、要介護と判断されるには次のような条件に該当するか否かがポイントとなります。

  • 身体上の障害がある、もしくは精神上の障害がある
  • 日常生活を送る上で基本的な動作が行えない
  • 上記の状態がおおむね6ヵ月にわたり継続して、常に介護が必要と見込まれる状態

 
要介護認定調査の結果、要介護と判断された場合、更に身体や精神、生活の状態を加味して要介護のレベル分けがされる事になります。
この要介護のレベル分けは要介護度と呼ばれ、次の5つのレベルがあります。

 

  • 要介護1
  • 要介護2
  • 要介護3
  • 要介護4
  • 要介護5

 
要介護1とは要介護認定によって日常生活はほぼできるが、部分的に介助が必要と判断された場合に認定される要介護度です。

 
要介護2とは要介護認定によって日常生活はほぼできるが、部分的に介助が必要な状態に加え、歩行や食事などの日常動作にも部分的な介助が必要と判断された場合に認定される要介護度です。

 
要介護3とは要介護認定によって日常動作でほぼ全面的に介護が必要であり、認知症では問題行動が起こると判断された場合に認定される要介護度です。

 
要介護4とは要介護認定によって日常生活全般にわたり、介護なしでは日常生活が困難だと判断された場合に認定される要介護度です。

 
要介護5とは要介護認定によって生活全般に全面的な介護が必要で、介護なしでは日常生活が送れない判断された場合に認定される要介護度です。

 
要介護度ごとに介護保険から一か月に受ける事が出来る給付の限度額は違うので介護サービス利用時は、介護保険を利用してどれほどまでのサービスを受ける事が出来るのか意識する必要があるでしょう。

 
また、介護保険の自己負担額は1割(10%)となるため、自己負担額の上限についてもチェックしておきましょう。

 
要介護度ごとの介護保険の1ヵ月の利用限度額と自己負担額については次の通りとなります。

  • 要介護1:16万5800円(自己負担:1万6580円)
  • 要介護2:19万4800円(自己負担:1万9480円)
  • 要介護3:26万7500円(自己負担:2万6750円)
  • 要介護4:30万6000円(自己負担:3万600円)
  • 要介護5:35万8300円(自己負担:3万5830円)

 
要介護とは何かという事を「要介護とは 要介護認定調査の結果について」で簡単でわかりやすいよう紹介していますのでチェックしていってください。

 

 

 

要支援とは

要支援とは 要介護認定調査の結果について
要支援の認定を受けるには要介護認定調査を受ける必要があります。

 
要介護認定調査とは、介護保険利用の申請にあたって、市町村が行う利用者が介護が必要かどうか、必要だとしたらどの程度介護が必要かを判断し、要支援・要介護状態を判断する調査です。

 
要介護認定調査によって利用者の利用できるサービスや、保険給付によって受け取る事が出来る額が決まります。

要支援とは現在生活を送る上では問題ないが、将来的に要介護状態になる可能性があり、介護の要望として支援をするべき状態です。
要介護認定調査において、現在、介護が必要ではないか、なにかしらの理由で要介護となりそうな人が「要支援」として認定される事になります。

 
要介護認定調査において、要支援と判断されるには次のような条件に該当するか否かがポイントとなります。

  • 身体上の障害がある、もしくは精神上の障害がある
  • 日常生活を送る上で基本的な動作が行えない
  • 上記の状態がおおむね6ヵ月にわたり継続して常に介護が必要で、悪化の防止の支援が必要と見込まれる
  • 日常生活に支障があると見込まれる状態

 
要支援は要介護と異なり、介護に必要な給付が受けられるという事ではなく、介護予防として身体機能や精神機能の維持を図る事が目的となります。
また、介護予防サービスを受ける事によって高齢化による老化の影響を緩やかにする事を目指します。

 
要介護認定調査の結果、要支援と判断された場合、更に身体や精神、生活の状態を加味して要支援のレベル分けがされる事になります。
この要支援のレベル分けは要支援度と呼ばれ、次の2つのレベルがあります。

 

  • 要支援1
  • 要支援2

 
要支援1とは要介護認定によって日常生活はほぼできるが、部分的に支援が必要と判断された場合に認定される要支援度です。

 
要支援2とは要介護認定によって要支援1と同じような定義の上で、要支援1と比較しより要介護の状態に近しいと判断された場合に認定される要介護度です。

 
要支援度ごとに介護保険から一か月に受ける事が出来る給付の限度額は違うので介護サービス利用時は、介護保険を利用してどれほどまでのサービスを受ける事が出来るのか意識する必要があるでしょう。

 
また、介護保険の自己負担額は1割(10%)となるため、自己負担額の上限についてもチェックしておきましょう。

 
要支援度ごとの介護保険の1ヵ月の利用限度額と自己負担額については次の通りとなります。

  • 要支援1:5万30円(自己負担:5003円)
  • 要支援2:10万4730円(自己負担:1万473円)

 

 
要支援とは何かという事を「要支援とは 要介護認定調査の結果について」で簡単でわかりやすくないよう紹介していますのでチェックしていってください。

 

 

 

 

介護保険の自己負担額 まとめ

介護保険の自己負担額 まとめ
介護保険制度においては、サービス利用の際、原則として所得に関わらずサービス費用の総額の一定割合を利用者が負担する応益負担となっています。
自己負担の割合は費用の1割と定められ、残りの9割が保険給付になります。

 
ただし、次にあげるケアマネジメントについては利用者負担はなく、10割全額が保険給付となり、利用者は無料で利用する事が出来ます。

  • 居宅介護支援
  • 介護予防支援

 
介護保険の利用申請時におこなわれた要介護・要支援認定調査によって認定された要介護・要支援によって決められている支給限度額を超えて介護サービスの利用をした場合は、支給限度額を超過した分は全額利用者の自己負担となります。

 
介護保険の保険給付の対象外となっているサービスを利用した場合は、サービス利用にかかる費用は全額利用者負担となります。

 

 
最後までお読みいただきありがとうございました。

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