介護の精神と社会

介護という人々を支える仕事について精神面や法制度などを交え 解説しています。

高齢者の気持ち 家で生活したいんだ!

      2015/11/07


現代の日本では特別養護老人ホームなどの施設への入所待ちの人数が増加傾向にあります。
施設のベッドや部屋が足りないという事や、介護職の人材が不足している事が社会的な問題にもなっていますよね。

 
しかし、高齢者の気持ちに目を向けてみると「施設に入所したい」という希望を持っている人は施設入所待ちの人数と比較すれば少ないという現状があります。

 
介護が必要になった高齢者であっても高齢者の気持ちとしては家で生活したいんだ!という人が多いようです。
今回は高齢者の気持ちとして家で生活したいんだ!という事について述べていきたいと思います。

 

 
高齢者の気持ち 家で生活したいんだ!
 

 

高齢者の気持ち 家で生活したいという人が多い現実

高齢者の気持ち 家で生活したいという人が多い現実
この記事の冒頭でも述べた通り、高齢者の方の気持ちとしては家で生活したいという人は、高齢者のなかでも多くの割合を閉めます。

 
介護が必要のない若い世代であっても施設に積極的に入りたい!と考えている人は稀でしょう。
安心できる家で、今まで通りの生活を続けたいと感じる事が普通だと言えます。

 
しかし、高齢者の方は体の老化や、病気、家族関係などの理由から家で過ごす事が出来ず、施設入所を余儀なくされてしまう現実もあります。
今まで住み慣れた土地や家を離れ、新しい住み処に移転する事は、若い世代であっても多大な体力と精神力を使う物です。

 
高齢者の方で体に衰えを感じている人は、若い世代と比べてより多大な体力と精神力を失ってしまう事になるのです。

高齢者の気持ちとしては今まで住み慣れた家を離れ、施設を利用する事がどれほど辛いことになるかは容易に判断する事が出来るでしょう。
家で生活する事への精神的な安心感や、新しい場所へ順応できるかという事への不安感があいまって家で生活したいという高齢者の方が多いのでしょう。

 

 

 

 

高齢者の気持ち 家で生活したいと答えた人は約7割

高齢者の気持ち 家で生活したいと答えた人は約7割
2010(平成22)年に内閣府が60歳以上の人を対象に「虚弱化した時望む居住形態」の調査を行いました。

 
虚弱化という言葉では分かりにくいと思いますが、要するに老化して生きる気力を失ってしまった場合や、高齢にともなって病気や障害を抱えてしまった場合と考えるとわかり易くなると思います。

 
要するに介護が必要になった時、どこであなたは生活したいですか?という調査ですね。

 
高齢者の気持ちとして、老化した時に臨む居住形態の調査の結果は以下のような結果でした。

  • 現在のまま、自宅にとどまりたい:46.2%
  • 改築の上自宅にとどまりたい:20.2%
  • 子供の住宅へ引っ越したい:2.2%
  • 高齢者用住宅へ引っ越したい:7.8%
  • 老人ホームに入居したい:13.9%
  • 病院に入院したい:5.7%
  • その他:2.1%
  • 無回答:1.9%

 
この調査結果を見ると「現在のまま、自宅にとどまりたい」「改築の上自宅にとどまりたい」と答える方が66.4%となり約7割近い人たちが虚弱化(介護が必要な状況など)しても、自宅での生活を続けたいと希望しています。
対して、高齢者用住宅や老人ホームへの入居については21.7%となり約二割の人が介護施設への入居を希望しています。

 
この事からわかる事は大多数の人が家で生活したいんだ!と思っているという事です。

 

 

 

 

介護が必要になっても今までの生活を続けたい

介護が必要になっても今までの生活を続けたい
先ほど紹介した高齢者の気持ちの調査結果から介護が必要になっても家に住み、家族や親しい人たちと一緒に暮らしたいと多くの高齢者が願っている実態がある事がわかりました。

 
高齢になって元気があってもなくても、家で生活したいと思う事は人としては自然の摂理のようなものなのでしょうね。

 
しかし、家で生活を続けるには今利用している介護サービスだけでは生活を維持できなかったり、在宅の介護には向いていない家の環境があったりする事で住み慣れた家での生活を諦めないと生きていけないという人も中にはいるでしょう。

 
家で生活を続けられれば続けるのが一番良いという高齢者の気持ちに反して、現実的に生活を送る事が難しいと考えたとき、高齢者は施設に入所したいと考える事も多くあるのです。

 
施設に移り住んだ人は、いったん自分の「自宅で過ごしたい」という希望を諦めなければならない辛さに加えて、今まで地域で作ってきた人間関係を失い、新しい環境の中で自分なりの生活の仕方や、施設の他の利用者の方や職員と新たな関係を作らなければならなくなります。

 
今までの生活を続けたいと思う気持ちの中には、人間関係、新たな環境への不安などが含まれているのかもしれません。

 

 

 

環境に適応するには体力と精神力が必要

環境に適応するには体力と精神力が必要
若い人でも環境が変わると適応するのに多くの体力を費やします、ましてや何らかの生活の不都合さを抱えた高齢者にとっては適応のための努力には大変な困難やストレスを伴います。

 
それに加え、高齢者の方は今まで生きてきた中で「人として出来上がっている」方々です。
そのような方が生活を送るために入った施設で新たな人間関係を築いていこうとすると様々な戸惑いがあります。

 
施設で働く介護職は、そのような施設を利用する方の気持ちを理解し、施設での生活が限りなくその人の以前の暮らしに近い物になるように環境を整備する事が必要になります。

 

 

 

 

高齢者の気持ち 家で生活したいんだ! まとめ

高齢者の気持ち 家で生活したいんだ! まとめ
高齢者の方の気持ちとしては家で生活したいという人は、高齢者のなかでも多くの割合を閉めます。

 
介護が必要のない若い世代であっても施設に積極的に入りたい!と考えている人は稀でしょう。
安心できる家で、今まで通りの生活を続けたいと感じる事が普通だと言えます。

2010(平成22)年に内閣府が60歳以上の人を対象に「虚弱化した時望む居住形態」の調査を行いました。

 
虚弱化という言葉では分かりにくいと思いますが、要するに老化して生きる気力を失ってしまった場合や、高齢にともなって病気や障害を抱えてしまった場合と考えるとわかり易くなると思います。

 
要するに介護が必要になった時、どこであなたは生活したいですか?という調査ですね。

調査結果を見ると「現在のまま、自宅にとどまりたい」「改築の上自宅にとどまりたい」と答える方が66.4%となり約7割近い人たちが虚弱化(介護が必要な状況など)しても、自宅での生活を続けたいと希望しています。
対して、高齢者用住宅や老人ホームへの入居については21.7%となり約二割の人が介護施設への入居を希望しています。

 
この事からわかる事は大多数の人が家で生活したいんだ!と思っているという事です。

 
高齢になって元気があってもなくても、家で生活したいと思う事は人としては自然の摂理のようなものなのでしょうね。

 
若い人でも環境が変わると適応するのに多くの体力を費やします、ましてや何らかの生活の不都合さを抱えた高齢者にとっては適応のための努力には大変な困難やストレスを伴います。

 
施設で働く介護職は、そのような施設を利用する方の気持ちを理解し、施設での生活が限りなくその人の以前の暮らしに近い物になるように環境を整備する事が必要になります。

 

 
最後までお読みいただきありがとうございました。

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