介護の精神と社会

介護という人々を支える仕事について精神面や法制度などを交え 解説しています。

障害者基本法とは 自分らしく生きるために・・・

      2015/11/07


障害者の人を守る法律として障害者基本法という法律があります。

 
人は一人の人間として認められたい、自分らしく生きていきたいと思う物です。
相手に認められない、自分らしく生きていきたいと思うことそのものがその人の理念ともいえるのではないでしょうか。

もちろん、それらの事は障害によって分け隔てられることのない平等の権利として誰しもが持っている権利です。

 
また、尊厳や人の権利という物は普段自分たちで意識していませんが、私たちが「自分が自分であるために」非常に重要で最低限必要な権利です。
その権利を害する人は結果として自分の権利を害する事にもつながります。

 

障害者の人の権利を守る法律として、制定されている障害者基本法はどんなものなのでしょうか。
また、どんな内容になっているのでしょうか。

 
介護をする人も、介護を必要とする人も、興味がある人も一緒に内容を見ていきましょう。
 

 
障害者基本法とは 自分らしく生きるために・・・

 

 

障害者基本法とは

障害者基本法とは
障害者基本法は、障害者の自立及び社会参加の支援等のための施策に関し、基本的理念を定め、及び国、地方公共団体等の責務を明らかにするとともに、障害者の自立及び社会参加の支援等のための施策の基本となる事項を定めること等により、障害者の自立及び社会参加の支援等のための施策を総合的かつ計画的に推進し、もって障害者の福祉を増進することを目的として制定された日本の法律のことです。

 
今まで障害者の方は自分で生きる事が出来る能力があったとしても、環境が整備されていなかったり。
逆に生きていくための能力を教育によって与えられてこないといったケースが沢山ありました。

 
この法律がある事で、障害者の人も一人の人間として国や地域として社会参加をサポートしていこうという物です。
また、障害者の方の中には介護を必要としている人も居る為、どんな介護がどれくらい必要なのか?というその人の周辺の環境も整備していく事を取り決めています。

 
障害者福祉の骨子ともいえる法律ですね。

 

 

 

 

障害者基本法の理念 一人の人間として認めること

障害者基本法の理念 一人の人間として認めること
理念という言葉は「企業理念」でよく見かけるのではないでしょうか。
企業理念は「うちの会社はこういう会社だ」という事を表現しており
「その会社らしく社会で経営をしていく」という事をあらわしています。

 
それと同じように人にも理念があり、それは人間の尊厳ともいう事が出来ます。
人間の尊厳とは、その人を一人の人間として認め、生活を送る上でその人らしく生きる事を目指す事です。

 
障害者基本法は障害者の方を一人の人間として認め、生活を送る上でその人らしく生きる事をサポートしていく国民としての基本的な考え方となっています。

 

 

 

 

障害者基本法における尊厳に関する規定

障害者基本法における尊厳に関する規定
障害者基本法における尊厳に関する規定について抜粋します。
人間の尊厳とはどんなものなのか?という事を理解する上でも障害者基本法における尊厳に関する規定に一度目を通しておくと良いでしょう。

 

 

障害者基本法 第一条

障害者基本法 第一条
この法律は、全ての国民が、障害の有無に関わらず、等しく基本的人権を享有するかけがえの無い個人として尊重されるものであるとの理念にのっとり、全ての国民が障害の有無によって分け隔てられる事無く、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会を実現するため、障害者の自立、及び社会参加の支援などのための施策に関し、基本原則を定め、及び国、地方公共団体などの責務を明らかにするとともに、障害者の自立、及び社会参加の支援などのための施策の基本となる事項を定めることなどにより、障害者の自立、及び社会参加の支援などのための施策を総合的かつ計画的に推進することを目的とする。

 

 

少々長くて難しい文章になっていますよね。
ここでのポイントは以下の文章です。

  • 全ての国民が、障害の有無に関わらず、等しく基本的人権を享有するかけがえの無い個人として尊重されるものである
  • 全ての国民が障害の有無によって分け隔てられる事無く、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する

この法制度では障害の有無に関わらず、全ての人は全員尊重されるべき存在である事を示しています。

 

障害の有無にかかわらず今の日本は、私生活において、「自分の尊厳が脅かされている」と感じることは多いのではないでしょうか。

 
DVによる恐怖政治や、自分の考えを受け入れてもらえず主張ばかりされてしまう。
これは誰かの人間性であったり、精神的な安息を傷つける行為なので許されるものではありません。

 

障害を持った方もその昔、社会に参加が難しいと考えられてしまった背景がありました。
悲しいことに障害を持っているだけで社会的に淘汰されようとしていたのです。
このような悲劇を二度と繰り返さない、かけがえのない一人の人間として守られるべきとして、障害者基本法という法制度が設けられたのです。

 

法律でもうたわれるほど、人の尊厳は重要なものであるという事がお分かりいただけたのではないでしょうか。

 

 

 

相手を傷付ける人は自分が傷つく法則について

相手を傷付ける人は自分が傷つく法則について
相手を一人の人間として扱わず、傷つけるような行為は、相手をまるで物扱いするのと同じような行為です。
そして、相手の尊厳を傷つけるような人というのはゆくゆくは自分が傷つく事に傷ついていない事が多いです。

 
傷をつけた相手から直接、反撃をされる事もあるかもしれませんが、何より一番多いのが周囲の人からです。
相手を平気で傷つける人は周囲の信頼は失墜し、場合によっては法の強制力が強いところに通報をされる事もあります。

 

簡単にいうなら

  • 不当な暴力を行えば逮捕される
  • 個人を特定して非難しても逮捕される
  • 人の事を小ばかにし続ける人からは人は遠ざかるでしょう。

 

人は日常生活や、社会生活、人間関係のなかで生きているので当然の報いが待っているという事です。
人によっては「罪悪感」に襲われたり「逃亡」しなければ自由が無い状況になるかもしれません。
安息や満足とは程遠い時間を過ごす事になりますよね。

 
逆に、人によっては「自分は自分」と考え、更に相手を傷付ける事をエスカレートさせる人がいます。
そんな人は逮捕される等、身体的な拘束を受ける事になることもあります。

障害者施設の虐待などで告発された職員が逮捕されたなんて事が報道される事があります。
相手の事を傷付ける人はそのようにして自由を奪われるのです。

 

 

 

 

障害者基本法とは まとめ

障害者基本法とは まとめ
この記事のまとめです。

  • 人間の尊厳は、生活を送る上でその人らしく生きる事を目指すという部分から「理念」としてとらえられます
  • 障害者基本法では「障がい」の有無に問わず皆平等の権利を持っている事が表現されています
  • 他の人の尊厳を奪う人はそれよりも大きく自分から「自分の尊厳」を奪う事に繋がります

 
「障がい」という物は様々な原因で手にする可能性のあるものです。
私たちの体は「脳」というデリケートなコントロールシステムによって体を自由に動かすことが出来ます。
このデリケートな部分がちょっと壊れただけで私たちはいとも簡単に障がいと向き合う体になってしまいます。

 
他人事ではない事を十分に理解したほうがよいでしょう。

 

 

 

 
最後までお読みいただきありがとうございました。

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