介護の精神と社会

介護という人々を支える仕事について精神面や法制度などを交え 解説しています。

【認知症】見当識障害の対応 ここはどこ?今はいつ?への対処

      2017/04/04


認知症の症状の一つに見当識障害があります。
見当識障害は時間や場所についての認識がすっぽりと抜けてしまう為、状況に合わせた行動や判断が難しくなってきます。

また、他の認知症の症状と合併する事で更に難しい症状に発展してしまう事も少なくありません。
では、認知症の症状の内、見当識障害についてはどのように対処していけばよいのでしょうか。

具体的な見当識障害の症状と、対応についてみていきましょう。

 

 
【認知症】見当識障害の対応 ここはどこ?今はいつ?への対処


 

 

見当識障害とは


認知症の見当識障害について対応していくには、見当識障害そのものがどんなものなのか理解しておくことが、とても大事です。



見当識障害とは時間や場所など、自分が置かれている状況が分からなくなってしまう状態です。
「今がいつか(時間)」「ここがどこか(場所)」がわからなくなってしまうのです。

認知症には記憶障害がありますが、記憶障害が起こると、過去と現在がつながらなく、自分が自分でなくなってしまいます。
それに加え、「いまはいつ」「ここはどこ」「あなたは誰」という不思議に悩むことになります。

時間の経過そのものがすっぽり抜け落ちるため、その人が認識している過去、たとえば25歳の時であったり、50歳の世界に、いま現在の自分が存在することになります。
すでに亡くなった夫の帰りを待っていたり、以前の職場へ出勤しようとしたりします。

出来事の記憶障害に合わせて、時間的経過の感覚や場所の方角や人の認識までもが消えてしまうのです。
外で迷子になったり、家のトイレがわからなくなったり、娘を「妹」と人に紹介したりするようになります。

詳しくは「【認知症】見当識障害とは」で紹介しているのでチェックしていってください。

 

 

 

 

見当識障害の症状と対処方法


見当識障害では自分がどこにいるのか、今は何時なのか、自分は今何歳なのかといった認識が欠如した状態になります。
見当識障害の影響によって、道に迷ったり、自分の部屋を間違ったり、トイレ以外をおしっこをしたりといった行動を起こす事があります。

見当識障害の症状によって、適切な行動を起こす事そのものが本人だけでは難しくなってきてしまうのです。

周囲の人が理解し、必要な資源を利用したり、行動を起こしていく事も必要となってきます。

では、見当識障害の症状を周囲の人が支援するにはどのような事が出来るのでしょうか。

具体的な例と共に、対処法や考え方を見ていきましょう。

 

 

 

道に迷ったり、自分の部屋を間違える

見当識障害は自分がどこにいるのか、この建物や部屋はどこか、空間と空間のずれが起こることにより、迷子や部屋の間違え、目的地にたどり着けないという症状になっていきます。

近年では、認知症の人が迷子になって、行方不明や死亡者となる人が年間1000名ほどに上っているという報告もあります。
自宅近辺の路地のゴミ箱のそばでうずくまるように亡くなっていたり、交通事故で亡くなった例もあります。

おばあさんが出かけて、8年間胸を痛めながら帰りを待っているおじいさんもいるという悲しい話も聞きます。
衣類の内側に住所や氏名などを記載したものを縫いつけたり、ポケットに入れたりするのもーつの手です。

徘徊センサーを装着し、どこにいるかの確認をするシステムを使うこともできます。

 

 

 

トイレ以外でおしっこをする

トイレの場所がわからず、ごみ箱や部屋の隅などに排尿することもあります。
単に不潔行為と言われますが、場所がわからないことにより起こる厚意と説明できます。

ゴミ箱や部屋の隅の排尿に困り、「鳥居」の絵を描いて貼ったら「神様だ」と、そこではしなくなったという話もあります。

こういった場合、トイレの場所や何をする場所かをわかりやすく提示することが必要となります。

「お便所」「こ不浄」などの文字を大きく書き、立休的に札をさげる、トイレに提灯をさげるなどの工夫もできるでしよう。

 

 

 

夜なのに会社に出かけると言う

夜も更けているのにもかかわらず、仕事や買い物に行く、近所に挨拶に行くと言って家族やケアスタッフが困っている場面を見かけます。
いまがいつかという見当識と判断力の低下からくる症状といえます。

時計や力レンダーなどを認知症の人の目線や見やすい場所に掲示することで、いまをわかってもらえることもあります。
また介護者がいまを伝える言葉かけをしていくことも重要といえます。
「これから寝るのよ」「おやすみなさい」「寝る前にトイレに行きましょうか」など、いまがいつなのかわかるような言葉かけを少しでも多くしていくことが大事です。

 

 

 

認知症の対応 あわせて知っておきたい


【認知症】認知症の人への対応 わけわからない!を解消しよう

高齢化社会に入り、世間的にも注目されつつある「認知症」
一般的な認知症の症状としては「物忘れ」ではないでしょうか。

 
しかし、実際に認知症の人の人を対応したことのある人は「えっなんでそんなことをするの?」と疑問に思うような行動を目の当りにする事もあったのではないでしょうか。

 

認知症の人への対応は、一般的な人間関係とは異なる対応が必要になってきます。
では、今後関わっていく可能性の高い「認知症」の人へどのように対応し関係を築いていけばよいのでしょうか。

 

認知症から来るさまざまな症状とその原因毎に対応を方法を述べています。

詳しくは「【認知症】認知症の人への対応 わけわからない!を解消しよう」で紹介しているのでチェックしていってください。

 

 

 

 

まとめ:見当識障害の対応 ここはどこ?今はいつ?への対処



認知症の見当識障害について対応していくには、見当識障害そのものがどんなものなのか理解しておくことが、とても大事です。


見当識障害では自分がどこにいるのか、今は何時なのか、自分は今何歳なのかといった認識が欠如した状態になります。
見当識障害の影響によって、道に迷ったり、自分の部屋を間違ったり、トイレ以外をおしっこをしたりといった行動を起こす事があります。

見当識障害の症状によって、適切な行動を起こす事そのものが本人だけでは難しくなってきてしまうのです。

周囲の人が理解し、必要な資源を利用したり、行動を起こしていく事も必要となってきます。

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