介護の精神と社会

介護という人々を支える仕事について精神面や法制度などを交え 解説しています。

【認知症】言葉の障害への対応 コミュニケーションをとって行く為に

      2017/04/04


認知症の人は、記憶の障害、失認、失行といった症状と合併するかのようにコミュニケーションをとる事が難しくなる事も多くあります。
相手が何を考えているのか、求めているのかといった事を知る上でもコミュニケーションは重要です。

しかし、認知症の症状から「言葉の障害」を抱え、意思疎通を図る事が難しくなるケースが珍しい話ではありません。
言葉の障害を抱えた認知症の人と、どのようにコミュニケーションをとり、意思疎通を図っていけばよいのでしょうか。

言葉の障害を抱えた認知症の方への対応についてみていきましょう。
 

 
【認知症】言葉の障害への対応 コミュニケーションをとって行く為に

 

 

認知症の言葉の障害


認知症の言葉の障害では、物の名前が出にくくなったり、単語が思い出せず会話が出来ず、他の人と意思疎通が困難になります。

アルツハイマー型認知症の場合ですが、言葉の障害による変化でもっともよくみられる症状は「そこの上のあれとって」と言って、ものの名前が出にくくなることでしょう。
このような変化だけがみられる時期はかなり早期の時期ですから、もしこの時期に診断することができれば、きわめて軽い時期から治療を始めることができます。


言葉の障害には、このほかにも、ものの使い方がわかっていても名前が出てこない、相手から言われた言葉の理解ができない、単語の意味がわからなくなる、言われたことをおうむ返しに繰り返してしまう、言葉の語尾を繰り返す、などさまざまな症状があります。

いずれにしても、言葉の障害は認知症本人と家族が意思を通じ合う上で大きな支障になる原因のーつです。

 

 

 

 

認知症の言葉の障害への対応


認知症の言葉の障害が症状として出る事で、介護者が言った事を理解できなかったり、つじつまの合わない話をしたりします。
場合によっては料理中に「皮をむいてください」という「皮」という物が何かを思い出せず、行動する事が難しくなる事があります。

このような場合でも、体で覚えた事は比較的覚えている事があるので、一緒にやる、行動を見せてみると言った配慮をすれば、言葉を使ったコミュニケーションの代替とする事もできます。
相手がどのような状態であるかを見て、会話の中や日々の生活のなかから適したコミュニケーションを選んでいくと良いでしょう。

では、認知症の言葉の障害への対応を、実例を元に見ていきましょう。

 

 

 

介護者が行ったことを理解できない

介護者が行ったことを理解できないという事は、尋ねられたことと関係のない返事が戻ってくるようなことを言います。
認知症が進行して重度になると、「そこに座ってください」というような簡単な指示も理解することができなくなります。言葉で言って伝わらない時には、隣で同じような動作をしてみると、真似をしてできることがあります。

一緒に料理をする時でも、包丁でその皮を剥いてください、と言って伝わらない時があります。このような時は、実際に皮を剥いてみせるとその通りにできることが多いようです。

 

 

 

つじつまの合わない話をする

どうも最近、うちの母親の話はつじつまが合わないことが多くなったな、と感じることがあります。
返答の始めのほうは尋ねられたことに即していても、次第に内容が脱線していってしまうことがあります。

「昔、仕事大変だったね」と昔話をしてきた近所のおばあちゃん。それに対して「んだあ。、大変だったなあ。ほらあそこの先の曲がったとこの、あれえそのハ百屋の、嫁はなあ」と。
聞いてたおばあちゃんは「????」というように最終的、に何を言いたいのかわからなくなってしまいます。

論理的に話をすることができなくなるために脱線していくこともありますし、注意力が散漫なために話が逸れていってしまうこともあります。
尋ねる時には、できるだけ、簡単な返答で済ませられる単純な内容で話すといいでしょう。

もうーつは、自分の記憶の障害を取り繕うために、話を誤魔化す、ある、いはその場を合わせるような話や返答の内容になることです。

「さっきは、楽しかったね」と介護者。「ほんとに。あなたもそう?」「またやりたいなあ」と介護者。「私もそうよ」・・会話が見事に成り立っています。
この場合には、記憶の障害があるためそれを取り繕おうとしているかもしれません。

これも介護者が言ったことをわかっていることにはなりません。認知症では、さっき言ったことや、したことを材料にした会話はやめましよう。
この場合は一見つじつまがあっているようにみえますが、事実関係をあらかじめ確認しておかないと、話の内容が正しいかどうかわかりません。

いつも一緒にいる家族であれば、本人のこのような話の仕方は慣れているかもしれませんが、たまにしか尋ねてこない家族にはわからないことがしばしばあります。
「最近、物忘れがひどいっていうから来てみたけど、そんなことないじゃない。いつもあなたはオーバーなんだから」ということになってしまいます。
とてもよくみられる光景です。

要介護認定の調査に、来たケアマネジャーでも、認知症のこのような特徴を理解していないと、「しっかりした人ですね」などというトンチンカンな対応になってしまいます。

 

 

 

 

認知症の対応 あわせて知っておきたい


【認知症】認知症の人への対応 わけわからない!を解消しよう

高齢化社会に入り、世間的にも注目されつつある「認知症」
一般的な認知症の症状としては「物忘れ」ではないでしょうか。

 
しかし、実際に認知症の人の人を対応したことのある人は「えっなんでそんなことをするの?」と疑問に思うような行動を目の当りにする事もあったのではないでしょうか。

 

認知症の人への対応は、一般的な人間関係とは異なる対応が必要になってきます。
では、今後関わっていく可能性の高い「認知症」の人へどのように対応し関係を築いていけばよいのでしょうか。

 

認知症から来るさまざまな症状とその原因毎に対応を方法を述べています。

詳しくは「【認知症】認知症の人への対応 わけわからない!を解消しよう」で紹介しているのでチェックしていってください。

 

 

 

 

まとめ:言葉の障害への対応 コミュニケーションをとって行く為に



認知症の言葉の障害では、物の名前が出にくくなったり、単語が思い出せず会話が出来ず、他の人と意思疎通が困難になります。


言葉の障害には、このほかにも、ものの使い方がわかっていても名前が出てこない、相手から言われた言葉の理解ができない、単語の意味がわからなくなる、言われたことをおうむ返しに繰り返してしまう、言葉の語尾を繰り返す、などさまざまな症状があります。

いずれにしても、言葉の障害は認知症本人と家族が意思を通じ合う上で大きな支障になる原因のーつです。


認知症の言葉の障害が症状として出る事で、介護者が言った事を理解できなかったり、つじつまの合わない話をしたりします。
場合によっては料理中に「皮をむいてください」という「皮」という物が何かを思い出せず、行動する事が難しくなる事があります。

このような場合でも、体で覚えた事は比較的覚えている事があるので、一緒にやる、行動を見せてみると言った配慮をすれば、言葉を使ったコミュニケーションの代替とする事もできます。
相手がどのような状態であるかを見て、会話の中や日々の生活のなかから適したコミュニケーションを選んでいくと良いでしょう。

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